Vivian Girls ‐‐Review‐‐

ブルックリンのガールズ・トリオ。ガレージ・パンク系の直線的なサウンドにジザメリなんかの影響も感じさせるノイジー差が魅力的。現在までに3枚のアルバムをリリース。来日公演も経験あり。


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Share The Joy(2011)

   ドラマーの交代などの紆余曲折があって約2年半ぶりとなる3rdフルアルバム。甘美なルックスからは想像つかないパワフルなガレージ・パンクで聴き手を挑発・魅了してきた彼女たちだが、2ndと比べるとより女性らしいフェミニンさとポップさを印象付けた作品となっている。

 ダウナーなギター・ポップに主張力のある歌を聴かせる初の6分越え#1を聴いた時点で、ちょっと違うなと感じた人は多いと思う。実際に自分もその一人。少し不器用さも感じるが、繊細でキュートな魅力を振りまいている。もちろん、初心を忘れずに荒く疾走する曲やジザメリ系のノイズ・ポップを聴かせたりと良い部分はしっかり受け継いでおり、#3~#5に至るまでの畳みかけに安心と興奮を確実に覚えることだろう。パワフルなガレージ・サウンドで勢いよく走り抜ける#4辺りは実に彼女たちらしいし、気だるくローファイな趣も御愛嬌。Green On Redのカヴァーという続けざまの#6にしてもクールだ。しかし、女性らしい武器を活かし始めた事やアコースティックな感触が緩やかにポップを引き立たせている。

 #7みたいに語りが入った軽やかなインディ・ロックも新鮮だし、3分未満ながらじっくりと上昇を続けていくかのような力強さを感じさせる#9みたいな曲も並べており、曲調は間違いなく拡がった。さらに作品が内包する多岐の感情もだ。とはいえ、殻を打ち破ろうと新たな要素を補強しつつも全体的にロックンロールの味は滲み出ている。どこまでも走り続ける様な前作と違い、一息入れながら味わえる故に物足りなさはあるが、これはこれで彼女たちの成長過程と捉えたい。

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