Weekend ‐‐Review‐‐

ロサンゼルスのローファイ/ネオ・シューゲイザー・トリオ。ジーザス&メリー・チェインの系譜に連なるノイジーな爆音を撒き散らし、じわじわと人気を拡大中。


Sports

Sports(2010)

    SXSW2010でも結構話題になったらしい、ロサンゼルスのローファイ/ネオ・シューゲイザー・トリオの1stフルアルバム。もろにジーザス&メリー・チェインの系譜に連なる音造りが印象的な作品で、フィードバックの殺伐としたノイズの壁とエコーのかかったヴォーカル、ふわふわと舞いながら潤いを与える甘いメロディによって生み出される混沌とした空間がなかなかに強烈である。オープニングの#1「Coma Summer」からお構いなしに火のついた演奏が展開されており、荒々しいドラムの疾走感溢れるビートの先導によってギター・ノイズは縦横無尽に拡散し、渦巻く轟音に身も心も捩れていく。気だるく退廃的なムードもあれど、攻撃的で勇ましさをも覚えてしまうアグレッシヴな姿勢には拍手を送りたいぐらいだ。一方でこの轟音アプローチからシューゲイザーという表現も見られるのだが、そちらの文脈で語るよりもむしろポスト・パンクの焦燥感や衝動性を強く感じることが多い。初期衝動を全面に押し出した音造りは非常に好感が持てるし、甘美なメロディを程よく差し挟めど、決してメランコリーに陥らずアグレッシヴな衝動をどんどんと加速させていくバンド・アンサンブルが実にいい。NO AGEやPains~ともリンクする部分もあれど、個人的にはVivian Girlsの方がサウンド的には近い印象を受ける。でも、やっぱり本作はジーザス&メリー・チェイン好きにこそチェックしてもらいたいものだ。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGrumble Monsterをフォローしよう!

スポンサーリンク


▼ フォローする