weepray ‐‐Review‐‐

2009年12月に結成。主に都内を中心に活動を続ける激情系カオティック・ハードコア4人組。


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彼岸花 / この手で描く滅びの碧、その手で綴る終末の詞(2012)

 都内を中心に活動を続ける激情系ハードコア・バンドの2枚のEP作品である(まとめて紹介します)。11年にリリースされた1st『彼岸花』(画像上)、そして12年リリースの『この手で描く滅びの碧、その手で綴る終末の詞』。両方とも5inchサイズぐらいの紙ジャケで、歌詞はデザインが綺麗なポストカードに印字され、CD-RではなくプレスCDでしっかりとつくられている。300枚限定で税込500円というのも共通だ。ちなみにメール・インタビューをお届けしたjukiと仲が良い。

 破滅衝動は希望を蹴散らし、絶望を覚えて突き進む。人間の内に潜む澱んだ負の感情をあぶり出し、悲劇を見る音楽である。混沌としたハードコアは、ブラックメタルを血肉化したことで、独自の扇情性を持つ。

 heaven in her armsを彷彿とさせるドラマ性と展開力、そこからさらに瞬発力と暴虐性を高め、現実を切り刻むかのようなリフや激速ビートまでもが登場。それに喉がかっ切れそうな甲高い絶叫は、ガラスの破片のように刺さってくる。時折のポエトリー・リーディングやセリフもためらいもなく希望に蓋をするかのようだ。じわじわと心の内を痛めつけ、さらには直接的な攻撃力にも長けたサウンドは、かなり強烈である。ハードコアからブラック・メタル方面に着実に足を伸ばしながら、バンドの狂気を強く音に反映させているように感じられる。

 歌詞の方は、青春時代を思わせるものから哲学的な、また厨二病臭い部分まである。これが残虐なサウンドと重なることで重く痛く鼓膜にのしかかってくるのだ。ポストロックや叙情系ハードコアに見られるような光が、いつまでたっても差してこないのも特徴だろう。長い闇はくぐり抜けることができずに濃さを増していき、奈落へと突き落とされる。リリカルなギター・フレーズも登場してくるのだが、あくまで深淵な雰囲気の助長。1stシングルとなった8分超の『彼岸花』から彼等の特徴が大いに発揮されている。2ndシングルの2曲「この手とその手」「滅びの碧 終末の詞」では展開がより整理された印象だが、イタイ×痛いの悲劇的な物語は、さらに強大なものとなっているように感じられた。インパクトありすぎなデモ2枚、激しい混沌に身を置きたい方にオススメしたい。

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