We’re From Japan! ‐‐Review‐‐

バンド名とは違い、外国にあるお米の国からやってきた4人組。日本人の感性をくすぐる叙情的な旋律と爆発する轟音が顔を出すインストゥルメンタルは確かに人を動かす力がある。日本盤は残響より発売されており、現在までに2枚のアルバムをリリースしている。

レビュー作品

> Now Breathe > 48Minutes, 7seconds Then The Open Air


Now Breathe

Now Breathe(2008)

   USポートランド出身の轟音ポストロックバンドの約2年ぶりとなる2ndアルバム。基本的には1stで表現した音楽性をそのままグレードアップした印象だ。メランコリックな旋律をひたすら繰り返して丹念に重なり合わせながら、恍々とするクライマックスの醒めるような轟音へ。切なさを駆り立てる繊細な叙情性を強化し、溜め込んだ蒼きエモーションを音に詰め込んで容赦なく爆発させている。“力強くしなやかに” その言葉を体現しながら激動と静寂を繋ぎ合わせ、劇的に描き出された音絵巻は聴き応え十分。感傷を誘うメロディに、降り注ぐノイズの雨、熾烈なディストーションギター、躍動感のあるリズム隊のいずれもが引きつける要素になっている。ストイックに鋭利さが増した轟音部の破壊力もまた強烈である。静と動をゆるやかに反復しながら壮麗に綴る10分超の2つの大曲#3、#7は特に感涙もの。炸裂する爆音から始まり、悲壮感が漂う静寂で終わりを告げる#4も実に効果的に働いている。前作同様にもろ王道路線であるが、自分達の表現したい音楽を真摯に貫いており、前作からの成長も如実に感じられる一枚に仕上がっていると思う。突き抜けるといったところまではまだいっていないような気もするが、ポストロックの正統派が聴いてみたいという方には十分オススメできる作品だ。


48Minutes,7seconds Then The Open Air

48Minutes, 7seconds Then The Open Air(2006)

    バンド名とは違い、外国にあるお米の国からやってきた4人組の1stアルバム。もうどストレートと言いたい位、真っ直ぐ過ぎるインストゥルメンタルサウンド。聴いてみた印象をいえばMogwai直系の轟音ポストロックといったところだろうか。EITSばりの美メロを絡ませながら、終盤では踏み止まることのできない轟音を叩きつける#1や#2を聴けば、静から動へとなめらかに遷移する昨今の王道のポストロックといって表現したくなるのも理解できるだろう。ツインギターが中核となって紡がれる叙情的な旋律は切なさを増幅させてくるし、雷鳴の如き轟音は衝撃を脳天に打ち落としてくる。壮大なスケール感を伴って劇的な物語を紡ぐ、その感動は聴く人によってはかなりたまらないものだろうと思う。ヴァイオリンやピアノといった楽器で深みのある薫りを出しつつ、息をも呑むようなクライマックスまで持っていく手法は見事。所々でノイズの雨を降らせつつトリッキーに静と動を行き交う10分越えの#4や容赦なく荒れ狂うフィードバックノイズが空間を自由に塗りつぶしていく#7等の個性を存分に発揮した曲も鋭いところを突いてきている印象だ。ただ、もう一歩シーンの中で突き抜けるためにももう一味が欲しいところ。それでもMogwaiやMonoなどの轟音ポストロック好きには魅力に映る作品に違いない。

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