Wild Nothing ‐‐Review‐‐

アメリカ・ヴァージニア州出身のドリーム・ポップ/シューゲイズ・バンド。


Nocturne

Nocturne(2012)

   ヴァージニアを拠点にしているジャック・テイタムによるワンマン・バンドの2ndアルバム。デビュー作『Gemini』で世界各国で高評価を獲得したのに引き続き、好内容に仕上がっている。プロデュースにアニコレ、ディアハンター等を手がけるNicolas Vernhesを迎え、ジャック自身が「僕の理想世界の中でポップ・ミュージックは何だったのか、またどうあるべきなのか、といった感覚を表現したアルバム」と語る作品を作り上げてきた。

 前作で聴かせたドリーム・ポップ~ネオアコ~シューゲイザーの要素を育ませ、メロディは変わらずに煌めいている。心地よい風が頬をなでるような、また柔らかな日差しに包まれるような感覚を持つ音楽。聴いていると純度の高いメロディとナイーヴな歌の組み合わせに惹かれることが多い。また電子音とも巧みに折り合いをつけたアンサンブルが光る。甘くセンチメンタルな、それでいてどこか陰りを帯びたムードも湛えており、どこか懐かしい気持ちにもさせてくれるはずだ。特に優れているのは#1「Shadow」。儚いギターと歌声に甘い夢の中へと誘われ、麗しいストリングスのアレンジが際立っている。また、チルウェイヴやダンサブルな表情をみせる箇所もあり、Gang Gang Danceに影響を受けたかのような#11などからも思いのほかバラエティに富んでいる印象を受けた。引き続き、ポップの良心を示したかのような安心の作品であるかと思う。

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