2004年1月~2017年7月まで13年間、音楽サイトとして運用。4年ぶりに形を変え、2021年6月より再始動。

なんか違うの残酷さ 村田沙耶香『きれいなシワの作り方』を読む

思春期なんて、とっくに卒業したと思っていたのに…⁉
30歳を過ぎたころから起こる、さまざまな「身体の変化」や「心の揺れ」にとまどいつつも向き合う日々――「大人の思春期病」をテーマに、大好きな女友達とおしゃべりするように書きとめたエッセイ。
女性誌「anan」で連載し、多くのアラサー女子の共感をよんだ初エッセイ集の文庫化。

 驚きの小説を発表し続ける村田さんによるエッセイ集。BSジャパンにて2016年4月からワンクールだけ放送していた『ご本、出しときますね』のTV出演でもいいキャラクターを見せてましたけど、これを読んでると著者を身近に感じられるようになるかな。あの時のTV出演では、コンビニで働くことの裏話とか殺人のシーンの書き方とか語ってましたけど。

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 自分は男性ですが、30歳を超えてるという点で共感を覚えることが多かったです。確かに体の変化は確実に起こっている。けれども、歳を重ねて衰えたというよりも、一日一日を積み重ねていると思い込むことで精神的な老化は避けようと努力している(笑)。タイトルでいうと「年齢に合ったいいものの謎」や「懐かしいが怖い」など良かった。歳重ねるとあるあるがどんどん増えていきます。村田さんはそれを立ち止まってちゃんと伝えてる、ユーモアを交えながら。それと「なんか違うのこと」が気になった。使いがちだと思うんですけど、本当に酷い言葉ですよね。説明できないのに切り捨てるんだから。

この「なんか違う」に、いつも私達は振り回される。言う立場でも言われる立場でも、残酷で切実な言葉だ。そんな言葉を本当は言いたくないのに、違和感を示す言葉がそれしかないのだ(p58)

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