ハイパーモザイクパレード 『SNS 少女たちの10日間』を鑑賞。

18歳を超えているけど、童顔に見える女優3名が「12歳・女子」という設定のもとで、SNSで友達募集する。すると10日間で合計して2458名の成人男性(40代〜50代が多い)が、彼女達に交流を申し込んできたという。それを見せられそうな部分だけ、見せているだろうチェコの実験的ドキュメンタリー作品。ニッチな作品ですが、6~7割ぐらい劇場内は埋まってました。上映館が限られてるってのはありますが。

R-15ですが、凄まじいです。R-18でいいんじゃないかと思うぐらいに。画面を切り取ると、かわいい3名の女優が写っているか、もしくは毛むくじゃらでハゲ散らかしているおじさんが写っているか、そしてたまに制作スタッフが写っているか。要するに”汚いオジサン博覧会”であります。汚いというのは見た目に加えて精神的にもという意味で、人間って本当に信じられない生き物なんだなと改めて警告を鳴らすかのようです。

しかもこのおっさん達はなぜか自信満々にモロ出しの下半身を少女たちに見せてきます、さらには興奮と欲望のままにもっと卑猥な行為も見せつけてきます。作戦”ガンガンいこうぜ”がおじさんたちのメンタリティー。ホント、何十回これを見せつけられるのか。おそろしいです。さらに言えば、コンタクトを取ってきた男たちの目と口を除く部分にかけられた絶妙なモザイクが、不快感と嫌悪感を増幅。先に観たR-18の『ロード・オブ・カオス』よりもはるかにカオスですよ。まだ半年も経ってませんが、今年の映画では一番の不快指数を誇る作品といえるでしょう。

同じ男性のわたくしから観ても、相当に気持ち悪いし、「自分は男であっていいのか」ということを観ているときに何度、自問自答したか。いい歳しているけれど、なぜか勘違いが過ぎるほどに自信満々なオジサンたちは、異常者タグを次々とつけながら観ざるを得ない印象を受けました。そんな彼らの欲望のために少女たちが恐怖とトラウマを植え付けられてしまう。今後、何十年も続くようなレベルのものを。

途中、20歳過ぎのイケメン大学生が出てきて、彼とのやり取りが美談のように扱われていました。SNSに対してあまりにも悪い面ばかりがフォーカスされていたので、こういった人もいるよというのはわかるけど、見知らぬ12歳の女の子と話したいか?というのが疑問にしか思えなかった。

後半はリアルで会うという形も取る。この辺りはドキュメンタリーとしてはやりすぎな気もするが、そこでの男たちとのやり取りがまた凄まじい。「おじさんがいろいろ教えてあげる」的な接し方はなんなのか。人をなんだと思ってるのか、それぐらいに他者に対しての想像力や思いやりがカケラもない。しかし、状況が危うくなるとこんな男たちもアタフタしだすってのが人間らしい。

子どもたちをこういったネットの闇からどう守るか。その答えは本作には無いと思います。ですが、ヤバい人間はわんさかいるという認識をこれでもかと植え付けられます。正直、この気持ち悪さはまとわりつくように続く。あのモザイクがかけられた顔面と下半身はやっぱりイメージに残ってしまうから、気を付けて鑑賞した方が良いです。しかしながら、知っておくべきことであることは間違いない。

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