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思い出はいつだって美しい 『あの頃。』鑑賞

 『あの頃。』を鑑賞。劔樹人氏の自伝的コミックエッセイ『あの頃。男子かしまし物語』を原作に、冨永昌敬氏が脚本を担当し、今泉力哉さんが監督を務めた。劒さんはあらかじめ決められた恋人たちへのライヴで観たことがあるし、神聖かまってちゃんのかつてのマネージャーだったり、犬山紙子さんの夫であったりで知名度がある方。あやや(松浦亜弥)のMVをきっかけに、のめりこみ、嵌ることで輝いた日常、仲間たちとバカやって得た濃ゆい関係を描いたものです。

 御多分に漏れず自分もASAYANを熱心に見てたし、モー娘。はCD買って聴いてました。僕は85年生まれというのもあって、初期メンバーは年齢近い人が多い。それこそ金髪の後藤真希がオーディションで出てきたときは、この人が同い年なのか!!と衝撃を受けましたよ。あれから20年経ってるけど、彼女達は今も輝いている。

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 そんな前談は置いといて、今泉監督らしい日常の切り取り方。個人間での恋愛関係とその後を捉えてきた監督だけに、こういったホモソーシャルと呼ばれるのを主題に据えるのは初めてじゃないのかな。まあ、男子の集まりで起こることってああいうことですよね。僕は苦手だし、群れるのができない人間だから、楽しさがわからない人間だったりするけど。でも、あの6人の内輪ネタでトークライブができるんだから、それはすごいなあと素直に思った。

 ハロプロ関係は前半にまとめられている。涙するほど素敵なものに出会えた時の昂揚感。推すことで輝く、生きる理由が見つかるっていうのは、この前に宇佐見りんさんが『推し、燃ゆ。』で芥川賞を獲ってしまったから、その心理を的確に描くこちらも読んでみてほしい(ただ、こういう友情の話ではないが)。それにしても、学祭のロマンティック浮かれモードの無敵感は見ててマジで笑えた。

 後半は関東へ移住した者が現れ、末期がんに襲われる者が現れ、”あの頃。”を思い返す描写が増える。崩れない関係性。完全に客を持っていく仲野太賀。あの頃は最高だけど、そこから続いてる今を最高にできているか。問われてるのはそこだし、主人公のようにはっきり言える人生を送りたいものです。

 ロビがBrutal TruthのTシャツ着てたのと、怒髪天の増子さんがあの役で出てたのは笑った。そして、また上がる映画鑑賞本数における仲野太賀率。山中崇率も結構高いけど。4月には1年延期になってようやく今泉監督の『街の上で』が公開。もちろん観に行きます。

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