他人の優しさと痛感する未熟さ 『ニューヨーク 親切なロシア料理店』鑑賞

 『ニューヨーク 親切なロシア料理店』を鑑賞。原題は”他人の優しさ”なのに、舞台の一部であるロシア料理店が邦題になってしまった本作。だからグルメ映画ではないので間違えないように。

 主な内容は、クララ(ゾーイ・カザン)と息子2人が車で家を飛び出し、あてもなく逃げ続ける。なぜかというと、イケメンで警察官でDVというなかなかのトリプルパンチの夫から逃れるため。警官でDVって逃げようがあるのか。だってお仲間やシステムを使って位置割り出せるし、警官+顔補正でみんな彼の言うこと聞くし。車以外、お金もないしクレジットカードもないし身分証もない。そんなクララ達に未来はあるのか。

 彼女以外にも、弟のせいで無実の罪を被ることになったレストランの雇われオーナーであるマーク、能力のせいか次々と仕事をクビになるジェフ。そして、本職の看護師に加えて人々に対してセラピーや食事支援活動を行っているアリス。それぞれがワケありで、弱者といえる存在かもしれない。そんな人たちが繋がりあう。

 原題が示す通りに、他人が向けてくれた優しさ、その無償の愛が人々を良方向へ導く。安直だけども温かい物語に仕上がっている。ただ、学がないことや社会を知らないことの怖さも感じさせた。自分も悲しみを抱えているのに、聖人レベルで人に献身するアリスは本作でとにかく素敵だ。あとは、いぶし銀のビルナイ先生。

 ゾーイ・カザンさんは『ビックシック』のキュートな彼女役で印象に残ってましたが、アリス役のアンドレア・ライズボローさんはどっかで観たよなあと思ったら、あの『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』のマンディ役の人だったと知り、驚きました。だって本作と全然違う役ですし。

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