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あまりに切ない逃避行『ソワレ』鑑賞

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“自分からは逃げられねえよ”

 とある場面で翔太(村上虹郎)が言われるセリフだが、ここでグサッときた。”かくれんぼ”や”かけおち”という言葉を使った逃避行。例の事件後に刑事は言った「逃げたらダメだよねえ」と。観客の誰もが同じことを思ったはずです。でも二人は逃げなきゃならなかった。逃げたからこそ、わかったことがたくさんあったのだから。

 『37セカンズ』の後半にて唐突に出てきた芋生悠さんが演じたタカラ。あまりに辛すぎる過去ゆえに、常に諦めた表情を浮かべて生きている感じ。本作の儚さの象徴だが、村上虹郎とともにもたらす輝きと美しさに胸を打たれました。思い出したくもない過去、直視できない現在、期待したものなんてない未来。どこからも逃げたいと思って逃げ続けるも、何かが追いかけてくる。その中で見つめ直す自分自身、そしてひとりぼっちからの脱却。

 タカラにとって逃げた相手が翔太だった意味。あの最後はないだろと思う人も多そうだけど、僕は好きですね。何のために生きるのかを見つけたのはタカラの方が先だったのか、それとも翔太の方だったか。予想以上に良さを噛みしめています。あと、2人が中日ドラゴンズの帽子をかぶってるのも高ポイントです(僕がドラゴンズファンだから)。.

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