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『君は永遠にそいつらより若い』の読了と鑑賞
身長175センチ、22歳、処女。いや、「女の童貞」と呼んでほしい――。就職が決まった大学四年生のだるい日常。その底に潜む、うっすらとした、だが、すぐそこにある悪意。そしてかすかな希望……? 芥川賞受賞作家の鮮烈なデビュー作。 芥川賞作家・津村記... -
エモーティヴ・ナード・メタル、DOIMOIの熱波
2007年のフジロック・ルーキーステージに無所属で出場したことでも話題となった、名古屋のエモーティブ・ナード・メタル・バンド4人組。31KNOTSやMARITIMEなどの海外勢とも共演を果たす。本記事は3作品の感想となっています。 -
秘境と神秘を巡る Jambinaiの作品を追う
エクスペリメンタル・ミュージックを奏でる韓国の5人組(2019年リリースの3rdアルバム以前は3人編成)。韓国伝統音楽の「国楽」をポストロックやメタルと融合させながら、個性的なサウンドを提示。その音楽性が評価されてSXSWへの出演、Glastonbury Festiv... -
聴く涅槃。OM
伝説のドゥーム・ストーナーバンドSleepのベーシストのアル・シスネロスが率いる、ベース・ドラムのデュオ編成のバンド。哲学的なテーマとスピリチュアルなサウンドで、前バンドとはまた違う音楽を志向している。 -
激・美・速・甘・衝 Deafheavenの作品について
2013年にリリースした『Sunbather』で世界的に評価されたポストブラックメタル/ブラックゲイズ・バンド、Deafheaven。本記事は1stアルバム『Roads to Judah』から2021年発表の5thアルバム『Infinite Granite』の5作品の感想記事です。 -
夢中夢が奏でるエレガントな暗黒譚
2002年に大阪で結成された2人組。ポストロック、クラシック、ミニマルミュージック、ヘヴィメタルを混成した一風変わったサウンドが人々の心を掴んでいる。本記事は06年『夢中夢』、08年『イリヤ』の2作品のレビューです。 -
宇宙へと愛をこめて。ポストメタル・バンド、Rosettaについて。
フィラデルフィアのポストメタル・バンド、Rosettaについて。"Metal For Astronauts"と表現するスペーシーなサウンドが独創的。本記事では6作品を紹介しています。 -
ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』読書感想
ノース・カロライナ州の湿地で男の死体が発見された。人々は「湿地の少女」に疑いの目を向ける。6歳で家族に見捨てられたときから、カイアは湿地の小屋でたったひとり生きなければならなかった。読み書きを教えてくれた少年テイトに恋心を抱くが、彼は大学... -
00年代前半の名古屋ヴィジュアル系 deadman
2000年に解散したkeinの元メンバーを中心に名古屋で結成されたヴィジュアル系ロックバンド。ヴォーカル・眞呼、ギターのaieを核にグランジやオルタナティブロックの性質をV系のサウンドに投下。幻想、ゴシック的な様式をも踏まえて、00年代前半の名古屋... -
ヴィジュアル系×マスロック、衝撃の変異。DIMLIM『MISC.』
DIMLIMの1年8カ月ぶりの2ndアルバム『MISC.』について。ヴィジュアル系由来の重低音からカラフルなマスロックへの転身を図った本作を語ります。 -
理知苛烈のハードコア・バンド、kamomekamome
KCHC(柏シティ・ハードコア)の代表格だったヌンチャクの元ヴォーカリストでもある向達郎が、2002年初頭に新たに結成したバンドkamomekamome。『ルガーシーガル』『BEDSIDE DONORS』などこれまで発表されている4枚のアルバムについて振り返ります。 -
鋭角で豊穣なインストマスロック・バンド、LITE
2003年の結成から15年以上のキャリアを誇る日本のインスト・バンド LITE。国内外で精力的に活動する彼等のオリジナルアルバム6作品+@を振り返ります。