Scraps of Tape、優しい白銀の景色

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スウェーデンが生んだ轟音ポストロック・カルテット。2007年に残響レコードより発売された2ndアルバムの「THIS IS A COPY IS THIS A COPY」がなかなかに好評を博し、同年6月には初の来日公演も成功させました。本記事は2nd、3rdアルバムについて書いています。

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This is a Copy is This a Copy(2007)

  

 2ndアルバム。全10曲約52分収録。残響レコードより発売。耳を脅かす轟音によって生み出される強靭な烈風#1で空気を震わせ切り裂いたかと思うと、#2では天使のヴェールで優しく包み込まれていく感覚を味わう。そして#3は何とヴォーカル入りの物憂げで儚い世界が創り上げられ、目の前が揺らぐ。Scraps of Tapeは静と動のクレッシェントでは収まらず、より踏み込んだ自由な表現を武器にしています。バンドサウンドのみならず、物憂げなストリングスの調べや鮮やかなトランペット、さらには数曲でヴォーカルを採用するなど、情感をさらに豊かにする工夫と心憎い演出がまた刺激的な煌きを放つ。壮絶なストーリーを奏でるラストトラック「Why Marcus Oh Why」は強く胸を打つ。全体的にもISISやenvy好きにという口説き文句通りにアピールできる強烈な作品に仕上がっています。

Grand Letdown(2009)

   3rdアルバム。全11曲約42分収録。前作から大きな違いと言えば、ヴォーカルがしっかり入っていること。ポストロックらしい情緒溢れるサウンドは土台ですが、少々エモくて物憂げな歌声をほぼ全曲で導入することで、スタイリッシュに統制された音像にローファイな響きがもたらされている。歌ものポストロックというより、もうインディ・ポップと評してもいいぐらいの新たな魅力が生まれています。本作では轟音に決して頼るわけではなく、あくまで効果的に挟むことでセンチメンタルな感傷の中での鮮明な昂ぶりへと繋げている。穏やかに流れる川のように抑制の効いた構成、それが本当に美しい。全編を覆っているどことない北欧の冷たさや暗さ、底でたゆたう哀愁も魅力的。峻厳な雰囲気を漂わせるモノクロのジャケは、本作の表情を見事に表していると思う。ビターな味わいとダークな質感が実に胸に響いた一枚。

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