ギター、ドラムの編成による爆音デュオ。Japandroids(ジャパンドロイズ)というバンド名は、ジャパニーズスクリームとプレジャー・ドロイドの2つのバンド名のアイデアから生まれた(wikipediaによる)。ガレージやパンク、オルタナを影響下に2人が情熱的に演奏して歌う。2012年にはフジロックへの出演経験もあり。
本記事は3rdアルバム『Near to the Wild Heart of Life』について書いています。
Near to the Wild Heart of Life(2017)
約5年ぶりとなる3rdアルバム。全8曲約37分収録。レーベルをANTI RECORDS(Deafheavenなど在籍)に移籍しての作品となります。5年という期間が空いたのは3年の休養を経たため。前作『Celebration Rock』の成功によって40カ国以上、200公演を行ったことで回復するための時間が必要だったとのこと。
メンバー2人のジャケ写は1stから変わらずで、ズッ友が過ぎる(笑)。前作は聴いていて、フジロック2012でライヴ・パフォーマンスも体験してますが、勇ましい爆音と前のめりな勢いが印象に残ってます。しかし、表題曲#1「Near To The Wild Heart Of Life」での幕開けは、朗らかなロックンロールを聴かせてくれて驚きでした。
確かにメロディの親しみやすさが持ち味に数えられたとは言え、陽の光を放つような明るさがあります。牧歌的な音色を響かせる#2「North East South West」はコーラスを重ねながら、終盤では壮大インディー・ロックの趣。剛・柔でいえば柔の部分が重視されたかのようで、勢い任せの部分はほどほどにしてこれまでで最もポップな印象です。
ザラついている感じを受けた音質も今回はいいように感じますし。そして、7分超えの#5「Arc Of Bar」では電子音と女性コーラスを用いながら変化の波をもたらす。芯の部分は大事にしながらこれまで以上にメロディを詰め込んで育んだ作品。こうきたか!と唸る人は多そうです。