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アルバム紹介
Hello Bastards(1995)
アメリカ・ニュージャージー州出身。90年代メロディック・ハードコアの重要バンドのひとつといわれるLifetimeの2ndアルバム。リリースはJade Treeから。
世はグランジからミクスチャーへと変遷を辿っていきつつある中、彼等は以降のポストハードコアやエモに連なっていく流れを生んだバンドとして名を馳せることになります。
初期衝動と勢い。それは猛烈な立ち上がりで蹴散らす#1「Daneurysm」からも明らかですが、メロディックなフックをやたらと設けていることに驚かされます。
#3「Anchor」が顕著ですが、哀愁あるパンクとしての味わいもある。しゃがれた歌声とメロディも特徴的。
渋いオルタナ系ハードコアを響かせる#2「Rodeo Clown」の叙情的なギターは耳を引くし、ミドルテンポでまくし立てる#4「I’m Not Calling You」は汗臭さと切ない哀愁が詰まる。
直情的でアグレッシヴなハードコアが基本線にあるとはいえ、爽快ともいえるぐらいに晴れやかでメロディックな情緒が盛り込まれています。
それは計算というよりは、不器用で真っすぐだったからこその結果だろう。Huskar Duのカバー#8「It’s Not Funny Anymore」以降もぶっ飛ばしつづける23分は、20数年近く経った今なお鮮烈。
ポチップ