【アルバム紹介】Aureole『Reincarnation』

2007年に結成。kilk recordsを主宰する森大地を中心とする5人組バンド。解散となる2016年までは6人組として活動。ピアノ、フルート、ビブラフォン等を交えた華やぎのある優美なポストロックを奏で、日本のポストロックシーンの一角を担いました。

2020年に再結成。5人組バンドとして新たなスタートを切っています。

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アルバム紹介

Reincarnation(2012)

 3rdアルバム。前2作を聴いた印象でいえば、北欧の夜空にオーロラをかけるような優美なポストロック。ピアノ、フルート、ビブラフォン等を交えたサウンドは華やぎと幻想性をまといます。

 本作においても大きな変化こそありません。自身の音楽性をさらに磨きあげて美しい音楽へと昇華。軽やかなリズムに揺られながら、様々な音色が優雅に飛び交う#1「Live Again」から確固とした世界観を築いています。

 以降も情緒豊か/色彩豊かにストーリーが奏でられる。丁寧に紡がれるメロディは優しく、Vo.森氏も曲調に合わせてファルセットのヴォーカルを聴かせることが多いが、ちょっとヒップホップ調を交えて揺さぶってくることもあり。

 ダブっぽいアプローチに、後半の楽曲ではエレクトロニクスの比重を高めていて、幻想ポップからの拡張を見事に成し遂げていることも頼もしい。

 ヘヴィなギターリフや物悲しいストリングスがダークに彩る#5「Tales」、圧巻のアンサンブルが堪能できる躍動感に満ちた#6「Dell」等で中盤を締め、Album Leaf風味の繊細な曲#7「Suicide」でじっくりと聴かせ、美しいエンディングを奏でる#10「Leave」で完結。

 これまでの経験を踏まえての生楽器と電子音のバランス感覚も優れていて、変化を求めつつもAureoleらしさが突き詰められた1枚に仕上がっています。

メインアーティスト:Aureole
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