意識は光速のスピードで宇宙へと消える
今年8月に発売された2ndアルバム「Inspiration is DEAD」に衝撃を受け、全てのCDを速攻で集めハマった凛として時雨。ライブも見に行くしかないと思い、行って来ました。
男女高音ツインヴォーカルやサディスティックで攻撃的な音と突然変異を起こす曲の展開が特徴的なバンドでございます。
開演10分前に到着し、のんびり。なかなか人気も凄くて、クアトロが満員近くに膨れ上がってます。いやあこんな人気のあるバンドだとは。海外のバンドでもクアトロが全然埋まらないのが名古屋なのに・・・。そして開演まで待つ・・・出てこない。5分過ぎにSEが狂ったノイズに変わり、ようやくメンバーが登場。
カオティックな音が浸食するように雪崩れ込んでくる!幕開けはアルバム同様に「nakano kill you」から。歌謡的なメロが轟音と入り混じって高速に雪崩れ込む「COOL J」と続き、喧騒は止まらない。その後に聴こえてきたのは345さんのベースソロから「DISCO FLIGHT」。静寂を破るかのようにダンサブルなギターフレーズが流麗に奏でられる。そしてサビでは空気を切り裂くようにTK氏が叫ぶ、叫ぶ。それに応えて、会場は大きく縦に揺れていた。
1stからの名曲「Sadistic Summer」ではカオティックな轟音サウンドと歪んだ叙情フレーズが入れ替わり顔を出す。男女の掛け合いのツインヴォーカルも決まっちゃってます。そんな中でモッシュだけでは物足りねえ!って輩がついにクラウドサーフをおっぱじめる。時雨のライブもダイヴあるんだ!?と後ろから見て人事のように見てました。
「CRAZY感情STYLE」でもサディステイックなリフは鳴り響き、中盤の変調の部分も刺激的だ。聴いているこっちが危うさを覚える早口ロック「I not carzy am you are」、多彩な音色を聴かせる変化球チューンの「Knife Vacation」も強いインパクト。
それからアルバムでも比較的攻撃力を落とした「1/fの感触」「赤い疑惑」「Acoustic」というまったりムード。でもゆったりとしたムードの中にも突如としてカオティックな攻撃力を放つ展開をみせるんで前述の言葉は似合わないかもしれない。和メロを生かしたミディアムチューンの「夕景の記憶」はグッときました。
前回は大阪のMCで滑ったために名古屋ではMCをしなかったというピエール中野氏。そんなピ氏の下ネタMCを約3分ほど挟み(内容は言えません)、演奏再開。「想像のSecurity」から続いたキラーチューン連発にはもはや曲名にもあるとおりまさに”感覚UFO!”。身体を切り付けるような鋭い刃のごときギターフレーズと柔らかな叙情フレーズのせめぎあい。
結局テンションは知らぬ間に上がりまくってて、MCにもあったとおり“あげあげ状態”。「ラストダンスレボリューション」では再びディスコフロアと化し、頭上ではミラーボールが回るという粋な演出も。その流れで縦に揺れる揺れる。
ラストの「傍観」はしっとりとしたミディアムバラードながら、迫り来る赤い衝動が恐ろしくて、最後に狂ったようにギターを掻き鳴らすTKの姿が印象的でした(その横を演奏終わった瞬間にすっと、はけていく345もまた印象的でした)。
セットリスト
01. nakano kill you
02. COOL J
03. DISCO FLIGHT
04. Sadistic Summer
05. CRAZY感情STYLE
06. i not crazy am you are
07. knife vacation
08. 1/fの感触
09. 赤い誘惑
10. Acoustic
11. 夕景の記憶
-MC-
12. 想像のSecurity
13. 感覚UFO
14. テレキャスターの真実
15. ラストダンスレボリューション
16. 鮮やかな殺人
17. 傍観