BEAST FEAST、EXTREME THE DOJO、TASTE OF CHAOS、LOUD PARK。次々と日本国内のラウド/メタル系フェスに出演してきたキルスウィッチ・エンゲイジがついに単独で来日です。メタルコアを世界に広め、牽引していった存在であり、その圧倒的なライブパフォーマンスは前述したフェスでも披露済み。わたしとしてもTOC以来2回目のライブなので大きな期待を胸に足を運びました。
まずはオープニングのThy Will Be Done。全員が野獣さながらの容姿をしており、演奏もその風貌に違わず迫力のあるもの。日本ではまだまだ無名な存在のはずですが、持ち曲の他にHatebreedやSepulturaのカバーを演奏してくれたこともあって、前座にしては温めすぎなぐらいの盛り上がり。早くもモッシュやダイブで乱れまくりの場内がそれを物語る。
今日の観客の心をがっちりとつかんで帰れたのではないでしょうか。MCではしきりに「なごや、あいしてるー」などの日本語を連発し、終演後には物販のところで多くのファンに握手している姿も見られた。とてもサービス精神が旺盛で好感の持てるバンドでしたね。
そして、20時を少し過ぎた辺りでキルスウィッチ・エンゲイジの演奏が始まる。持ち味は序盤から発揮。重戦車のような激しいギターリフを刻みながらも、叙情味溢れるサビで観客が一緒になって大声で歌う。メタルともハードコアとも違う独自性がこのバンドには存在します。
”激しさと楽しさが同居した空間” を造り上げることができるのが強み。数多ものライブを経験してきて磨きに磨きがかかった演奏技術とライブパフォーマンスは本当に素晴らしい。さらに観客を楽しませる工夫が随所に施してあり、前回見ることのできなかったアダムの存在感の大きさには感心しました。表にレッドソックス、裏にマツザカと表記されたシャツを着て、縦横無尽に動き回ってとにかく楽しそう。
この日は最新作「As Daylight Dies」を中心に2nd、3rdから選曲されていた。ほぼ代表曲を網羅した内容だけあって、常に盛り上がりっぱなし。中盤に演奏された伝家の宝刀「 Rose of Sharyn」に脳天をぶっ飛ばされ、美しさと過激さが交錯する「My Curse」にとても感動した。
ライブでもひときわ歓声が大きかったのは「The End of Heartache」と「My Last Serenade」の2曲。両曲ともバンドの誇る名曲なだけに観客の反応もより一層大きい。ラストにはDIOの「Holy Diver」を迫力満点にカバーしてくれて、もう大満足な夜となりました。さすがにメタルコアの帝王とも呼ばれているだけあって貫禄十分。
— setlist —
01. Daylight Dies
02. Unbroken
03. Take This Oath
04. The Arms of Sollow
05. Breath Life
06. This Fire Burns
07. Rose of Sharyn
08. Still Beats Your Name
09. Fixation on the Darkness
10. My Curse
11. A Bid Farewell
12. Life to Lifeless
13. This is Absolution
14. The End of Heartache
— encore —
15. My Last Serenade
16. Holy Diver( DIO cover )