2013/08/11 SUMMER SONIC ’13 OSAKA DAY2 @ 舞洲サマーソニック大阪特設会場

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 巻き上がる砂埃、容赦ない直射日光、滴り続けた汗。

 実に4年ぶりにサマーソニック大阪へと足を運んできました。今年は、MUSEとMETALLICAをヘッドライナーにミスチルまで登場するラインナップで、東京は全種チケットが過去最速にソールド・アウト。大阪でもまさかの2日間売り切れ、という過去ではありえなかった事態。

 人が多すぎてヤバいんじゃないか!という不安が行く前から募ります(苦笑)。4年前に1回だけ行ってますけど、「サマソニってこんな過酷だったっけ?」っていうぐらいに今年のサマソニ大阪は過酷なフェスでした。まあ、日陰に入って休憩することも無かった自分が悪いのではありますが。それ以上に楽しくはありましたけど、消耗と日焼けが半端ない。

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 この日は朝の5時手前に起きて、某始発で大阪まで向かい、9時ぐらいにはサマソニ大阪の特設会場へ到着。しかし、目に飛び込んできたのはリストバンド交換の長蛇の列。この交換だけで40分以上待つことに。無事に交換を終え、たくさんいたキレイなお姉さまのひとりに手首にリストバンドを絞めてもらった後は、意気揚々と物販へ向かう・・・。

 と思ったら最後尾がわからないぐらいの長蛇の列(多分、DANCE OASISのさらに向こう側まで並んでいた)で、萎えて諦めた。朝からエグすぎます。4年前に行った時は、リストバンド交換もさらっと終わったし、物販もさほど並びませんでした。今年は、もう全然違うってことが朝だけでよくわかりました。

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 そんなわけで、リストバンド交換後は場内を軽く見て回る。景色は、4年前からそんなに大きく変わっておらず。ステージにちょっとした休憩・飲食エリアがある程度。とはいえ、今年は例年にないくらいの酷暑が日本列島を襲っていたので、休憩エリアは多めに作られていたかもしれない。ちなみに今年は、マウンテン・ステージとサニック・ステージには足を運びませんでした。

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BiS @ FLOWER STAGE

 本日のスタートは、BiSから。話題の「アイドルを研究して、アイドルになろうとする、新生アイドル研究会」のお嬢様方。昨年に発売されたアルバム「IDOL is DEAD」は結構良かったし、注目されているから見ておこうかと思いましてね。最近になってもメンバー入れ替わりの6人体制になったり、BiS階段であったりで、良くも悪くも相変わらず話題を振りまいています。

 リハーサルもちゃっかり見てたけど、まさか予想外のtrfの「survival dAnce」をオープニングにもって来るとはね。ちょっとテンポ速めでテクノちっくなバックトラックに、アイドルらしい歌唱が乗るのは朝イチには効いたし、かなり盛り上がっていました。猛者たち、朝っぱらから跳ねすぎ、叫び過ぎ(笑)。でも、この雰囲気が楽しい。

 その後の楽曲は「IDOL is DEAD」からの選曲メタリックなサウンドからピコリーモ風味に展開していく「IDOL」から、キャッチーでエモい「My Ixxx」、エレクトロ・アイドル・ポップス「nerve」へと展開。ラストは彼女達のかわいらしとエモさが溢れる「primal.」で締めくくり、オープニング・アクトとは思えない熱狂でした。「ありがとうございましたー、BiSでしたー」と退場はわりとあっさりしてたけど、それも含めてそれなりに楽しめた。

— setlist —
01. survival dAnce(trf cover)
02. IDOL
03. My Ixxx
04. nerve
05 . primal.

VOLBEAT @ OCEAN STAGE

 続いて、一番大きいOCEAN STAGEに移動。デンマーク産のロカビリー・メタルなるVolbeatを観賞。作品を一枚もチェックせずに予備知識0で見てたけど、かなりメタルメタルしてた印象が強い。リフや構成等には、所々でメタリカ臭いなと思ったりもしたが、ニッケルバックみたいなスタジアム級ロックのスケール感もあったし、いい意味での暑苦しさ(メンバーの容姿を含む)が感じれたのも良かった。それがまた野外の開放感と合っていました。Perfume、ホルモンと邦楽のアクトが続く中でも、結構盛り上がっていた。

 「ジョニー・キャッシュを知ってるかー」「オー!」みたいなやり取りがあった後に、彼のカバー曲をやってたりしたけど、これはそんなに盛り上がって無かったのには苦笑。でも、なぜかちょっとだけやった「We Will Rock You」はさすがに熱くなったし、最後の曲の後にはスレイヤーの「Raining Blood」のイントロ部をぶちかますなんていう素敵荒技で締め。海外ではそれなりの地位を築き上げているだけの実力をみせつけたステージだったと思います。しかし、ギタリストの黒ひげ危機一髪感が半端ねえと思ってたら、この人が元アンスラックスと知ったのもいい思い出。

Perfume @ OCEAN STAGE

 ついにPerfumeをみられる日がきたんだなあ。いや、しかし凄い人気ですね。3人が出て来るなり、前に殺到する人、人、人。飛び交う野太い声援。遠目から見ても”美”を感じさせるその生足に、流れる様に洗練されたダンスは、ライヴ初見の自分を虜にさせる魅力は十分すぎるほど。

 音響面で何度かトラブルがあって、ノイズが激しくなったり、無音状態になった時もあったのに動じずにあの統制されたダンスで乗り切り、「Spending all my time」から最後の「My Color」まで揺るぎないPerfumeのパフォーマンスが繰り広げられました。まさしくハイ・クオリティ。なんでも去年は雷雨で中断したそうで、リベンジにかける今年のステージへの想いが、そのパフォーマンスからヒシヒシと伝わってきました。

 PTAのコーナーでは、あ~ちゃんが勢いづいて「男子ー!女子ー!みんなー!セイ・ホー!」等のコール&レスポンスで盛り上げてくれる。しかも、サバイバル・ダンスとウルトラ・ソウルのサビを普通にやってて笑う。みんなtrfとB’zが好きだということです。去年のリベンジとなった「チョコレイト・ディスコ」で異常過ぎるぐらいにヒートアップし、わたくしもミーハーっぷりを発揮して楽しませていただきました。時間は短かったけど、Perfumeをみれて良かった

— setlist —
01. Spending All My Time
02. Magic Of Love
03. Voice
04. Spring Of Life
— PTAのコーナー —
05. だいじょばない
06. チョコレイト・ディスコ
07. My Color

マキシマム ザ ホルモン @ OCEAN STAGE

 「一応、みなさんにお伝えしておきます。救護室はあちらです。ただし、行かせないけどねえぇーっ!」

 とPerfumeから(容姿が)下がっちゃいけないということで、つけまつげを装着してライヴに臨むナヲさん(今年で38)の煽りMCから、久々にホルモンのライヴへきたと実感。前に一度ワンマンで見たことあるのが5年前。しかし、あの頃と比べるとさらに貫禄も人気もつけちゃって、この音楽性でオリコン1位を取るぐらいのバンドになってました。

 まさかの「恋のメガラバ」スタートのライヴも、前方の方に行くと確実に圧死/暑死/熱死しそうな混沌ぶりで、ダイスケはんが「ここはオーシャン・ステージじゃなくて、オッチャン・ステージです、ホンマに」とか言ってるのが、まるで嘘なぐらいの大熱狂でございました。

 砂埃舞う炎天下のホルモンのライヴは、もはや危険物と同義語ぐらいのヤバさ。でも、ライヴ自体はヘヴィネスよりもパンキッシュなノリの良い方面の曲が多かったのはちょいと意外で、まさか「Mr.ブギータンブリンマン」を披露してくるとは。

 それに『ぶっ生き返す』からの「ビキニ・スポーツ・ポンチン」や「シミ」は鉄板だったし、麺カタコッテリからの「恋のスペルマ」は、キャッチーかつバカ騒ぎできる1曲で、これ以上ない一体感を生み出していました。相変わらずホルモンの面々はそれぞれのキャラクターも立ってる。ライヴはこうでなくっちゃ!ってのを本気でぶつけてきてくれたんで、そこそこ満足できる内容でした。

 ”そこそこ”レベルなのは、前日の幕張公演の方がセトリが良くて1曲多いからだったりします(苦笑)。せめて同じ曲数は、やって欲しかった。「What’s up, people?!」とか「爪」辺りね。でも、炎天下でホルモンがこれ以上の演奏を続けると、救護室が大変なことになりそうだったので良しとするか。実際に運ばれていく人を2人も見てしまったし。

— setlist —
01. 恋のメガラバ
02. maximum the hormone
03. 便所サンダルダンス
04. Mr.ブギータンブリンマン
05. ビキニ・スポーツ・ポンチン
06. シミ
07. 恋のスペルマ

BABYMETAL @ FLOWER STAGE

『サマーソニック、改め “天下一メタル武道会”に出場し・・・(中略)。諸君、首の準備は良いか。リンキン・パークはこっちじゃないぞ・・・ いよいよメタル・レジスタンスの幕開けだ』

 こんな仰々しいアナウンスが流れたかと思うと、次に耳に飛び込んできたのは、コープス・ペイントを施した白装束の集団、神バンド(大村孝佳氏や元BINECKSのBOH氏などがいる)が生み出すゴリゴリのメタル・サウンド。そして、飛び出してきたBABYMETALの3人。轟くデス・メタルに乗せて自己紹介をしていく「BABYMETAL DEATH」から完璧に持っていかれました。

 ひとりだけ凛とした美しさを誇るSU-METAL、対照的に妹系のかわいさがあるMOAMETALとYUIMETAL。この3人と、バックの生演奏とのコンビネーションが見事で、キュートなエクストリーム・ミュージックは、確かに今まで類を見ない強いインパクトがありました。

 最新シングルの「メギツネ」では、ブレイクダウンを挟みながらも情緒的な和のムードを盛り込んで、会場が大きな波のようにうねる。続く「Catch me if you can」のYUIMETALとMOAMETALによる煽りと全力ダッシュが目に焼きつき、そこからのキャッチーなサビが可愛らしさを振りまく。アイドルらしさを押しだした「いいね!」が続く。

 可憐なアイドルらしさと豪傑なメタル・サウンドの融合。「やらされてる感満載」という声が近くにいた人から聴こえてきたりもしたが、それでもとても訓練されていて、衝撃的ともいえるパフォーマンスに昇華してるんだから単純に凄い。水分補給している姿さえ見せない徹底ぶり(この時は、一旦後ろにはけていた)。

 その後の「ヘドバンギャー!」ではCO2バズーカまで使い、ラストの「イジメ、ダメ、ゼッタイ」では巨大なサークル・モッシュも巻き起こる。全6曲と短い時間ではあったけど、「メギツネ」の歌詞にもあるように「なめたらいかんぜよ!」な強烈すぎるライヴでございました。メタル愛を幹にして、ここまで徹底したものを作り上げてくると参りましたってなりますよ、本当に。このタイミングで彼女達のライヴを見れたことに感謝したいですね。

— setlist —
01. BABYMETAL DEATH
02. メギツネ
03. Catch me if you can
04. いいね!
05. ヘドバンギャー!! 
06. イジメ、ダメ、ゼッタイ

LINKIN PARK @ OCEAN STAGE

 the GazettEをせっかくだから見ておこうと思って、頭1曲とバンギャの扇風機ヘドバンを観賞していたら、ド頭に披露した代表曲「Faint」を聴き逃す失態。私が人生で最初に買った洋楽CDって『メテオラ』なんですけど、リンキンのライヴを実は今回で初めて見る。

 正直言って3枚目のアルバム以降も聴いてはいるんだけど、頭に入ってない状況だったりします。本来ならヘッドライナーである実力を如何なく発揮していて、サマソニの客が求めていただろうスタジアム級の盛り上がりを感じました。ミクスチャー・ロックとしての頭角を表した1stからの「Papercut」や「Points Of Authority」、それに想い出深い2ndからの「Breaking The Habit」「Numb」などは聴いてて大興奮。

 ただ、食事も休憩も取らずに、朝っぱらからずっと野外ステージを見ていたこともあって、この頃からドッと疲れが出てきて集中して聴いていられない状況だったのが個人的反省点。それでも、最後の「One Step Closer」は昔によく聴いてたのもあって、心に刺さったなあ。これで「Somewhere I Belong」もやってくれれば。ここでも幕張との格差が(笑)。

— setlist —
01. Faint
02. Papercut
03. Given Up
04. With You
05. New Divide
06. Points Of Authority
07. Lies Gredd Misery
08. Waiting For The End
09. Breaking the Habbit
10. Castle of Glass
11. Leave Out All the Rest
12. Shadow Of The Day
13. Iridescent
14. Lost in the Echo
15. Numb
16. What I’ve Done
17. Burn It Down
18. In The End
19. Bleed It Out
20. One Step Closer

METALLICA @ OCEAN STAGE

 メタルの帝王は焦らすのも当たり前ということで15分~20分押しでのスタート。しかし、「Ecstasy Of Gold」が鳴り響き、「Hit The Lights」~「Master of Puppets」と続いたら否が応でもボルテージは上がります。マスパペのギターソロで大合唱するところで、メタリカのライヴにきたーっ!って物凄く実感。

 彼等を観るのは3年前のさいたまスーパーアリーナ2DAYSの2日目以来で、通算で言うと3回目なんだけど、ラーズの髪の毛が後ろに後退した以外は衰えな貫禄とライヴ力は別格であり、有無を言わさぬ凄みとそれと相反するような親しみやすさが同居しています。

 演奏曲数は同じであったけども、大阪では前日の幕張とは数曲入れ替えてきており、「Ride the Lightning」や「Fade to Black」、「…And Justice for All」辺りが大阪でのセットに組み込まれ、両日参加した人にも嬉しい内容。幕張ではクリフ・バートンが遺したあの名インスト「Orion」を演奏したらしく、羨ましい。

 それでも、「One」辺りの演出/演奏は毎度毎度のド迫力だし、「Nothing Else Matters」からジェイムズがピックを見せびらかしての「Enter Sandman」の流れも変わらずに鉄板。ぶっちゃけると大まかな流れは、3年前とほぼ一緒と言えば一緒だし、10年前に高校3年生の時に初めてメタリカを見た時ほどの衝撃はない。でも、メタリカは激しいメタルにも関わらず、エンターテイメントなライヴをする。自分のHPは瀕死状態に近かったけど、楽しんでみれました。

 アンコールの「Creeping Death」~「Battery」は会場も沸点に達するほどの盛り上がりだったし、大ラスの「Seek & Destroy」の前には、ジェイムズが曲をやらずに、ギターを置いて帰ろうかというおちゃらけた会場とのやり取りを楽しむ場面もあり。その「Seek & Destroy」では大きな黒いボールが10数個出てくるというフェスティバル風の演出も施され、最後はメタルらしからぬ和やかな雰囲気で締めくくられました。

 10年前の高校3年生の時にメタリカを初めて見て、今でもこういう音楽を聴いてる。音楽の持つ力は偉大。若いころに受けた衝撃って、時を超えてもつながっていく。

— setlist —
01. Hit the Lights
02. Master of Puppets
03. Ride the Lightning
04. Harvester of Sorrow
05. Fade to Black
06. The Memory Remains
07. Cyanide
08. Welcome Home (Sanitarium)
09. Sad but True
10. …And Justice for All
11. One
12. For Whom the Bell Tolls
13. Blackened
14. Nothing Else Matters
15. Enter Sandman

—encore—
16. Creeping Death
17. Battery(イントロ無し)
18. Seek & Destroy

 

 最後は、打ち上がる花火に終わりを祝福されて大団円。冒頭に書いたように猛暑に見舞われて想像以上に過酷なサマソニだったけど、無事に終了を迎えられたこと、そしてお目当てのアクトが見れたことが何より良かった。どうしてもサマソニはメンツ次第という所があるけれど、興味深いアーティストが揃ったら来年も出向きます。

お読みいただきありがとうございました!
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