2016/11/22 DIR EN GREY TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of 鬼葬] @ 名古屋市公会堂

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 4thアルバム『VULGAR』 → 8thアルバム『DUM SPIRO SPERO』に続いて、3rdアルバム『鬼葬』ツアーです。音源はもちろん当時から聴いてましたが、『VULGAR』からライヴへ行き始めた自分はこの頃のツアーには行ったことがなくて未体験。だから楽しみ×1000ぐらいの感じで臨みました(笑)。

 鬼葬ツアーはVULGARに続いてSOLD OUT続出。追加公演が発表されるまで関東公演がここしかなったので、特に大宮の倍率がスゴかったとか。Dir en grey表記の頃の作品はさすがに倍率高いですな。しかも今回は名古屋で久しぶりのホール公演。自分は8~9年ぶりにDIR EN GREYをホールで体感するので、その点も気持ちを高ぶらせました。

「鬼眼」~「ZOMBOID(しかも歌詞変え)」~そして最新シングル「詩踏み」と懐かしさに浸る前に怒涛の攻め。エグい詞とハードなサウンド、さらには勢いを序盤から惜しみなく出していきます。もともとそういう要素は持っていたとは言え、ダウンチューニングを導入し始めてヘヴィ&ハードに。そして和とエログロで書き殴った表現が際立っていたのが『鬼葬』です(今回はさらにミニアルバム「six Ugly」の曲も披露している)。それも当時には無かったであろう鮮やかな映像演出を加え、単なる追体験にとどまらないライヴが繰り広げられていくのです。

 アコギを使用するミディアムバラード「undecided」からは、作品の重要な要素だと思う哀切も高まっていきます。「embryo」にしても「24個シリンダー」にしてもやるせない感情や儚さが積もり積もっていく。その上で昔の曲をやろうと今の彼等のどっしりとした演奏や雰囲気、それに伴った表現の深みというのはやっぱり感じ取れるものです。特に印象的だったのは「蟲」のアウトロの薫先生の泣きのギター。赤い照明と静かに燃え盛る炎の映像が音と重なってきて、あまりにも情熱的でした。その後に京さんが小さな声で「生きたい」という言葉を発したことで、余計にインパクトが強くなる結果になりましたし。

 『ARCHE』からは「輪郭」や「Un deux」などを披露。本日も新曲を入れてきましたが、ピアノと打ち込みの大仰なイントロから始まるミディアムテンポの唄もの。美しさと力強さを感じるものでした。「詩踏み」、DUMツアーのときの新曲と激しくて疾走感のある曲が2つ続いてたのですが、ここでこういう曲を持ってくるかという感じ。聴いた中では自分には今日のが1番気に入ったかな。

アンコールは登場の「G.D.S.」からお祭り騒ぎ。いきなりの「ピンクキラー」でおおおおおお、うぁああああ!!とテンションがおかしくなりましたとさ(笑)。んでもって「umbrella」にラストが僕としては12年ぶりぐらいに聴く「JESSICA」。ありがとうございます!ありがとうございます!と感謝の気持ちでいっぱいで拳を振り上げてしまいました。印象に残ったことといえば、京さんが「JESSICA」の途中でお立ち台からジャンプしたとこ。楽しそうで、笑っちゃいましたよ。あと強いて言うなら、弦楽器隊のコーラスのマイクを低くして、当時を再現してほしかったな(腰に負担かかるが)。

『VULGAR』の時もそうだったけど、この『鬼葬』のライヴもメンバーとファンの近さみたいなのを感じます(メンバー間の距離感も)。メンバーも当時を思い出してのことか、それと楽曲がそうさせるのか。観ている側としては楽しいって感情がスゴく涌いてきて、とても良かったです。次の『UROBOROS』も見に行きます。

‐‐‐setlist‐‐‐
01.鬼眼
02.ZOMBOID
03.詩踏み
04.undecided
05.輪郭
06.Chain repulsion
07.embryo
08.蟲
09.新曲
10.24個シリンダー
11.鴉
12.FILTH
13.HADES
14.Un deux

‐‐‐encore‐‐‐
~G.D.S.~
15.ピンクキラー
16.The Domestic Fucker Family
17.umbrella
18.Sustain the untruth
19.JESSICA

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この辺にはわりと来ているとはいえ、名古屋市公会堂でライヴを観るのは12年ぶりです。ここで清春先生のソロ公演を観たなあ。

お読みいただきありがとうございました!
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