”妖怪ヘヴィメタル”を枕詞に活動を続けて24年。陰陽座の久しぶりの公演へと足を運びました。
Vo.黒猫さまの療養から一時はバンド活動自体が危ぶまれていましたが、無事に復帰。1月には15作目となる新作『龍凰童子』を発表。15曲70分を超える質と量で、陰陽座は健在どころかさらに研ぎ澄ませていることを伺わせる作品となっていました。
本公演は”特別公演”と題す通りにそのアルバムからは披露せず。瞬火兄上のMCにありましたが、”最新作を引っ提げないツアー。我々がやりたい曲をただやるだけのライブ”でした。ただ、これを喜ばない人はいないでしょう。だってほぼオールタイム・ベストみたいな選曲でしたから。
「焔之鳥」~「鳳翼天翔」からスタートすればアがらない者はいませんし、「癲狂院狂人廓」「塗り壁」といった初期曲からバンドを代表する「甲賀忍法帖」や「組曲「義経」~悪忌判官」まで2010年以前の曲が大半を占めていました。わたしとしては2005~2007年ぐらいまでは毎ツアー行ってたから、この辺りの曲を演奏されるとノスタルジックな気持ちになる。でもまさか「陰陽師」まで聴けるとは思ってもいなかったですね。
メンバーのキャラも変わっていない。黒猫さまの元気な姿にはホッとしましたし、狩姦選手の「味噌カツばっかり食べてた時期があったので、間違いなく僕の体は今、八丁味噌でできてます!」の発言は意味わかんなすぎて笑った。
アンコールでは極楽浄土と呼ばれる激しい曲でヘドバン・メタル浄土へと誘い。でも、最後が大好きな「生きることとみつけたり」で泣けてきた。ここ3年間の陰陽座の歩みを思うと余計に。そして陰陽座とファンとのつながりの深さにも感動する。長年、信念を曲げずにただ我が道を進んできたものたちの強さを示したそんなライブに立ちあえて幸せでした。
—setlist—
00. 焔之鳥
01. 鳳翼天翔
02. 百の鬼が夜を行く
03. 彷徨える
04. 煌
05. 癲狂院狂人廓
06. ひょうすべ
07. がしゃ髑髏
08. 塗り壁
09. 陰陽師
10. 鬼斬忍法帖
11. 蒼き独眼
12. 甲賀忍法帖
13. 組曲「義経」~悪忌判官
14. 羅刹
15. 春爛漫に式の舞う也
—Encore—
16. 夢幻
17. 邪魅の抱擁
18. 骸
19. わいら
20. 悪路王
21. 生きることとみつけたり