アメリカ・サクラメント出身のエモロック・バンド。90年代に活躍し、エモの礎を築いたひとつのバンドとして認知されています。その影響の大きさはいうまでもなく、デフトーンズやインキュバスといった今をときめくバンド達からリスペクトされている存在。98年に最高傑作『Water & Solutions』を発表した後、99年に解散してしまうが、08年に復活を果たす。2010年には約12年ぶりとなる5thアルバム『At Night We Live』をリリース。
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アルバム紹介
At Night We Live(2010)
5thアルバム。エモの潮流を起こしたバンドのひとつ。過去作は聴いてないのですが、激しく美しく紡がれていくエモーショナル・ロックに興奮します。
柔らかさとたくましさを豊かな表現力で伝える歌声、熟練された演奏陣が力強く大地を踏みしめる。シンプルですが芯のあるサウンドで、メランコリックな旋律美と深い哀愁が眼前に広がる荒野に差し込み、ドラマティックな起伏を約束。
またダイナミックなサウンドの中には情感豊かで瑞々しい感性も盛り込まれており、アート的感覚も持ち合わせています。しかし、いい意味でのメジャー感が伴っているために聴きやすい。
可憐な鍵盤を交えながら清らかに唄メロを引き立てる#2も引き付けられるし、性急な#6のような曲も魂を動かす。グッとテンポを落として洗練されたメロディと唄の部分に焦点をあてた#4や#7なんて安らぎをもらっているよう。
スリリングなロックン・ロールを体現する#8のドライヴ感は心地よいし、決意にも思える#10の真っ直ぐさにはグッとくるものがあります。
長年の時を経た強さが滲みでていると共に、狭間では優しく包み込むような慈愛も表れており、エモーショナル・ロックの最深部から現代に響く賛歌として評価されるべき作品です。
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