【アルバム紹介】Helen Money『Arriving Angels』

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アルバム紹介

Arriving Angels(2013)

 チェロを操り暗黒を紡ぐ、女性現代音楽家Alison Chesleyによるソロ・プロジェクト。本作は3rdアルバム。全8曲約40分収録。

 リリースは驚くことにProfound Loreより。NeurosisのドラマーであるJason Roederが4曲に参加して、ミックスはスティーヴ・アルビニ先生が担当。

 聴いていると背筋がゾッとしてしまう。厳かな静を基調とした音楽ではありますが、奈落の底をみるようなこの恐怖感は一体。Alisonが奏でるチェロに様々な加工が成され、深い悲しみと暗さを持つ音響空間を創造。

 再生した瞬間から空気が変わる#1「Rift」に始まって終曲の#8「Runout」に至るまで、ストイックなまでの緊張感に貫かれています。

 近年のEarthがチェロ主導の音楽になればこういった形になるのかもというイメージが浮かぶ。硬質な響きが多いのは、アルビニ先生マジックでしょうか。

 Jason Roederのタイトなドラムとのスリリングなセッションも併せて聴きどころは多い。ミニマル~現代音楽と形容されるタイプにせよ、ひとつの確固たる世界がここにはあります。

メインアーティスト:Helen Money
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