ポートランド出身のギタリストとパーカッショニストの2人組がWARPよりデビュー。Battles~Lightning Bolt~Gang Gang Danceにエレクトロ、クラウト・ロック、ミニマルなどを咀嚼しながら原子のエネルギーでぶっぱなすその音楽に恐いものはなにもない。
アルバム紹介
Extra Wow(2010)
ポートランド出身のギタリストとパーカッショニストの2人組。WARPからリリースされた2ndアルバムとなります。。凄まじい混沌を呼ぶ、強力なパワーをもったサウンドが特徴。即効性の高い音にまず驚かされてしまいました。
プリミティヴな力を持ったトライヴァルなリズムが攻撃的に打ち込まれ、どんどんと突き上げていく。そして、騒乱のギターノイズがまた激しく鳴り響き、シンセの煌きや多彩なサンプリング音を交えながら摩訶不思議なパワーを作品に寄与していく。ヴォーカルも入っているが楽器として扱っている感じで脇役でしかない。むしろ、この音楽は脇役の集合体でとてつもなく豪快なサウンドを創り上げているような気さえします。
BattlesとLightning Boltを合体させたような感じの作風といってしまえばわかりやすいかもしれません。サイケ、ミニマル、クラウト・ロック、テクノ、ノイズ、インディー・ロックとあらゆるものを糧にしながら反復と膨張を繰り返して、築き上げるエクスペリメンタル・ロック。
それはとにかく躍動感が半端なく、細胞ひとつひとつに訴えかけているよう。序盤からグイグイと牽引していくリズムの強靭さと重層的なサウンドには恐れ入るし、中盤辺りではダイナミックにサイケを花開かせていくのも興味深い。
”ライヴ感”を特に強く感じさせてくれるのが一番惹かれる要因であって、一刻も早くこの音楽を体感してみたいと思わせるエネルギーを持っている事がスゴい。