【アルバム紹介】Turing Machine『What Is The Meaning Of What』

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アルバム紹介

What Is The Meaning Of What(2012)

 ブルックリンを拠点に活動しているマスロック、サイケ・ダンスロックの重鎮。本作はMaseratiに続いてJerry Fuchsの遺作となる8年ぶりの3rdアルバムです。徹底してミニマルに作りこまれているのに、ここまでダンサブルな躍動感とサイケデリックな感触が表れていることに驚かされます。

 CanやNeu!といったクラウトロック勢からの影響は顕著ですが、Don Caballeroを思わせるような不穏さと鋭さを完備。同じくジェリーを擁したMaeratiとも似た部分があり、計算された各楽器の音の連なりは快楽の渦へと放り込みます。

ですが人力の熱さを感じさせるようなものでもなく、感情までもを排したかのように機械的なサウンドが痛快。一聴きでそれとわかるジェリー・フュークスの力強いビートを基軸に(もちろんドラム・パートは他の人のも混在している)、サイケデリックなギターと電子音がストイックに次々と打ちこまれし、ヒリヒリと鼓膜を焦がします。

 マスロックに似合う硬質さと計算高さは感じるが、リズムがストレートに感じる分、昂揚や快楽もわかりやすく伝わってくるはず。かなりストイックでメロディは最小限の味付けといった印象ではありますが(汗)。

 #3ではエレクトロニクスを軸に捻くれた電子音響を実現し、#6では4つ打ちにトチ狂ったヴォーカルが被さったりというアイデアを見せるし、さらにいえば、Maseratiにこんな曲あったじゃないかとフラッシュバックする#2は案外いい味であったり。

 その中でもやはりポストパンクっぽさも加味しながらダンサブルでマスな#1や#7のようにテンションの高い楽曲が好み。作品から伝わってくる並々ならぬ意志もまた作品を強烈なものにしています。

お読みいただきありがとうございました!
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