
スコットランド・グラスゴーを拠点に活動するポストメタル系6人組。本記事は2026年4月にリリースされた1stアルバム『Asymmetries』について書いています。
作品紹介

1stアルバム。全5曲約48分収録。2026年3月にレーベル初のフェスを開催し、知名度を徐々に高めているUKのポストメタル・レーベル、Ripcord Recordsからリリースとなります。”視点、内省、そして内面の葛藤といったテーマを掘り下げた本作は、過去の仮面と現在の真実との和解への旅路を描き出している“とのこと。
Void of Lightはトリプルギター(そのうち一人がバッキング・ヴォーカル兼任)、ベース、ドラム、ヴォーカルという6人編成。”ゴリゴリ”という単語にベットしていくスラッジ寄りの重厚さを基盤に、思わず怯んでしまう野獣型咆哮、デスメタルやブラックゲイズの即効性を加味します。こうした傾向は中間に置かれた#3「Ends」に代表され、ブラストビートを始めとして最も激しいパートが随所に織り込まれている。
しかしながら、本作は全曲でISIS風味の静寂パートと結託。クリーントーンのギター、低域~中域の渋い歌いっぷりが一時的に主役の座を奪うことでポストメタルという領域に留めている印象。バランスシートはちゃんと意識しているといいますか。冒頭を飾る#1「The Passing Hours」はその筆頭といえる曲で、穏やかな始まりはやがて驚天動地の轟きに移り代わり、その後にまた静と動をループする。そして1曲平均9分半(10分超えは全5曲中3曲もある)と忍耐を擁するのも、人々の理解が進みにくいポストメタルの定番を地で行くものです。
レーベルメイトのCodespeakerは近しい存在といえますが、彼らと比べるとVoid of Lightは幾分か慈悲がある。特に#4「Still the Night Skies」は激しさを押しのけるように清らかなパートが鎮座している時間が長く、語りかけるように渋く歌いあげている場面が多い。そしてツインペダルの使用があるとはいえ、ポストメタルかくあるべしともいうべき#5「Mirrorings」で締めくくるあたり、バンドの姿勢は示されています。
