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おわりに
もともと局所的に盛り上がった細々としたジャンルではありました。しかしながら、11年前に本記事を書いた時よりも先細った現在は数少ないベテランたちが踏ん張っている。この状況は轟音系ポストロックといわれるアーティストですらあてはまります。タイパを重視する時代になって失われていくものが確かにある。ただポストブラックメタルは盛り上がっている感じがしますけどね。
こういった状況でも誰かが書く必要がある。伝える必要がある。それがあの時ISIS the Bandのライヴに行き、ポストメタルに啓示という名の衝撃を受けた者の務めだ・・・そう書くとヤバい宗教に入った人みたい。ですが、本記事を読んで聴く人が増えると単純にうれしい。それだけなのです。
ここで改訂前の2013年から現在までの11年の間にポストメタル界隈の動きをざっと見ておきましょう。
主な出来事(日本視点というか私視点)
- ISIS(the Band)が1度だけ復活した(2018年、Caleb Scofieldを追悼するベネフィット・ショーにて)
- Neurosisが2019年に19年ぶりに来日したが、2022年に大変なことになっちゃった
- The Ocean(2019年)、Amenra(2018年)、Rosetta(2016,18年)が来日公演を行った
- Pelicanが10年ぶりに来日し(2019年)、その後にオリジナルラインナップに戻った
- ベテランがんばる、新人いない
本記事を見て昔聴いてた懐かしいって人も、全然知りませんでしたって人も、こいつなに言ってんだって人もいることでしょう。
でも人によってその音楽に出会うときは違います。必要な時に本記事を活用してくれれば十分です。この想いは通常の作品紹介ページにおいても変わりません。わたしのできることはそんなことにすぎませんから。
参考文献一覧
主だった参考文献は以下の通りです。また細かな引用は文中に別で併記しています。
参考文献
- Post-metal – Wikipedia
- ポストロック – Wikipedia
- ポストメタル – Wikipedia
- BURRN!2009年6月号 特別コラム『ポスト・メタルへのいざない』 p64 (著: 渡辺清之)
- ポスト・メタル・レコードTOP40 (amass、翻訳元:Fact Magazine)
- Metal Storm 『Top 100 Post-metal albums』
- Bandcamp Daily – A Brief History of Post-Metal(著: Jon Wiederhorn)
- Bandcamp Daily – A Beginner’s Guide to Contemporary Post-Metal in the U.K.(著: JR Moores)
- ポストロック・ディスク・ガイド 主にサブコラム『ドゥーム~ポストメタルの破滅的音響』p94~95
- 現代メタルガイドブック p195~p198 選盤参考
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