2013/02/01 Touche Amore / Loma Prieta Japan Tour 2013 @ 名古屋東山スタジオ246

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DEATHWISHが自信をもって送り出した激情ハードコアの中堅が揃って来日である。ロサンゼルス出身の Touche Amoreは待望の初来日、そしてカリフォルニアのLoma Prietaは3年ぶりに日本の地を踏む。先に行われたPUMP UP THE VOLUME FEST 2013で好演、翌日からの関東公演でも熱気あふれるステージで駆け抜けた2組は、名古屋も飛ばさずにちゃんと来てくれた(笑)。しかも、スタジオ・ライ ヴということでかなりの近距離、そして外タレとは思えない良心的なチケ価格(1500円)での公演である。いやはや、驚くほかない。

めんどくさい気持ちが先行して、最初のバンドは見ていない。続いてのバンドがちょうど残り1曲のところで会場入りだが、申し訳ないがほとんど記憶にな い。その2番手が終わって20分ほど経過したところで3番手になぜかLoma Prietaが登場。「もっと前に来てくれ」と観客に要求し、詰めたところで血管ぶちきれそうなサウンドを浴びせにかかる。オープニングの「Fly By Night」からその激しさに驚きを覚えた。キレキレのリフを刻むツインギターにベースが呼応、ドラムが予想以上の加速力を与え、ひたすらの叫びが痛烈に スタジオに木霊する。激情ハードコアやカオティックと表現されることが多い彼らだが、評判通りに非常に血気盛んでバイオレンス。しかし、ハッとするような 切ないフレーズを上手く絡め、引きの部分のつくりも手堅い。フックの効いた展開も見事で、観る側にしてもテンションは全く落ちることはない。特に 「Uniform」における熱気たるや凄まじいものがあった。その後も走り続け、およそ30分ほどのステージ。インパクトはスタジオ音源の比ではない、予 想を大きく上回る見事なステージであった。

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4番手には再び名古屋のバンドが出ていたが、全然良さがわからなかったので語りません。ご了承ください。そして Touche Amoreが入れ替わりでスタジオ内に入ってくる。終始、笑顔を見せながら自ら準備を進め、22時40分頃からライヴをスタートさせた。2ndアルバム 『Parting The Sea Between Brightness And Me』から「Home Away From Here」を挨拶がわりに演奏、イントロの美しい旋律で心を掴むと畳み掛けるようにエモーションを発散。小気味よい疾走感とともに昂揚感を煽る煽る。続い てはPianos Become The Teethとのスプリットに収録されている「Gravity, Metaphorically」で、緩急をつけながらスリリングに駆け抜けていく。抜群のスピードで突き進みながらも、哀愁パートで涙腺を緩ませてくるこ の巧みさ。その上で崖っぷちに立たされたかのようなJeremyの叫び、これには心を動かされる他ないでしょう。

先のLoma Prietaも凄く良かったけど、感情にダイレクトに訴えかけるようなTouche Amoreのパフォーマンスの方が惹かれる部分が多かった。鍛えられたアンサンブルもそうだが、CASKET LOTTERYとスプリットを出しているのも理解できるようなエモに通ずる部分が感じられるし、叙情的なパートからトップギアに切り替えてぶっぱなしてく れるのも良い。フロアとの一体感もまた熱気が高まる要因で、本編ラストの曲ではVo.Jeremyが客席の真ん中で輪になって叫び、最後は一緒にシンガロ ンがしている光景は微笑ましかった。2nd『Parting The Sea Between Brightness And Me』を中心に約40分、アンコールも1曲(新曲?)交えて、彼らの実力をしっかりと把握できるものであった。

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物販での購入物。Touche Amore/Loma Prieta来日ツアーTシャツ、Loma PrietaのTシャツ、Loma Prieta『Discography』、そしてポスター。右の画像は、Loma Prietaのセットリストです。

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