【ライブ感想】2014/02/08 栄喜(SIAM SHADE) @ 池下CLUB UPSET

 昨年はSIAM SHADEの12年ぶりとなる全国ツアーを敢行しましたが、その裏では『栄喜Ⅱ ~Fight or Flight~』の制作を同時期に行っていました。そのアルバム発売に伴うツアーが名古屋を皮切りにスタート。ということで行ってきました。ちなみに栄喜さんのソロライヴは初。9年半前にACIDは見に行ったことあります(DETROXは無し)。

 定刻から遅れること約20分。ライヴは新作から「最終列車」でスタート。軽快な曲調のロックナンバーが会場を温めます。そしてCSのWBCのテーマ曲に使用された「あのゴール成し遂げる所まで」へ。タイトな演奏と栄喜さんの歌唱が青空を突き抜ける様な昂揚感をもたらしてくれます。

 ツアータイトルは、アルバムの副題同様に「Fight or Flight」と名付けいますが、”戦うか、逃げるか”っていうものはなく、ポジティヴなエネルギーや勇気をもらえるようなライヴという印象が強いです。会場のSIAM SHADEの時と変わらぬ雰囲気もまた心地よい。

 続いて「SOSUS」~「BUSINESS」~「Wonder Wish」と初期曲でさらにヒートアップ。その後は新作を軸に進んでいく。おそらく本日が初披露となる曲ばかりだったがゆえに、栄喜さんにしても演奏陣にしてもいい意味での緊張感がひしひしと伝わってきます。

 ”新曲ってのは新鮮だね。でも何回ぐらいまで新鮮でいけんのかな”と途中には栄喜さんが語る。というか驚くぐらいよくしゃべっていました。SIAM SHADEの時よりもリラックスしてしゃべり、一回りぐらい若そうなサポート・メンバーをどんどんいじる。ちなみにこの日は隣の岐阜県で黒夢がライヴを行っているため、主要サポート・メンバーの人時やK-A-Zといった重鎮達の姿はなし。

 ”ここからは懐かしい曲も交えて10連発で!”と冗談を交えつつ「DNA」からの後半は一層の盛り上がり。新作でズバ抜けてかっこよかった「Understand」は、ライヴではよりソリッドな切れ味があって強烈だったし、性急な「Catch my life」も熱い。

 でも、本編であと2曲予定していたのに「Catch my life」で満足したようで、栄喜ひとりだけステージ外へはけていくハプニングも。「今、終わりだと思っただろ!(残りの)2曲分燃えちゃったもん」っていいわけもお茶目だった(笑)。

 アグレッシヴな「戦争反対」で戦争反対と原発反対を訴え、会場との最高の一体感を生んだ代表曲「太陽に手を伸ばして」で本編が終了。アンコールでは、新しい未来へ突き進む真っすぐなメッセージ性を持ったロック・チューン「Start」、大合唱となった「声に…」を披露。熱い熱いツアー初日はこうして締めくくられました。

 「声に…」が終わった後も、止まないアンコールの声・声・声。しかしながら、みんなで5分ぐらいがんばってたけど、今回はこれで幕引き。全20曲で約100分と贅沢なライヴだったのは間違いないです。ソロでもやっぱり熱いですね彼は。

—setlist—
01. 最終列車
02. あのゴール成し遂げる所まで
03. SOSUS
04. BUSINESS
05. Wonder Wish
06. 降り出した雨
07. Stand up
08. こっちを向いて
09. 悲しみは続かない
10. この世界が終わる迄
11. 会いたくて
12. DNA
13. Stay
14. Go
15. Understand
16. Catch my life
17. 戦争反対
18. 太陽に手を伸ばして

—Encore—
19. Start
20. 声に…

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