【アルバム紹介】Boilermaker、抑揚を効かせた哀愁エモ

1992年から2002年まで活動したサンディエゴの3人組のエモ・バンド。90年代に3枚の作品を残し、シーンに一石を投じました。2008年にフロントマンのTerrin Durfeyは急逝。

本記事はベストアルバム『Leucadia』について書いています。

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Leucadia(2001)

 サンディエゴの90’sエモ・バンドのベスト・アルバム。彼等の魅力を伝えるのにピッタリな楽曲をリリースした3枚のアルバムからバランスよく選出されていて、さらに新曲も2曲収録している(とはいえ、わたしはオリジナルアルバムは入手困難で聴けていない)。

 彼等も90年代らしく、抑揚を効かせた哀愁エモ。憂いの旋律を重ねて、徐々に徐々に泣かせにくる部分はMineralを彷彿とさせる部分があります。ちょいと掠れたTerrinの歌声がとても感傷的であるし、ピュアなメロディはいちいち心に刺さる。

 #1「Whitewash」から涙腺直撃の名曲で、クリアなギターと繊細な歌声がツボ。同じような曲調の#8「Slow Down」もグッとくる。全体的にも落ち着いたトーンでじっくりと聴かせてくれる。とはいえ、ソリッドなリフやディストーション・ギターが顔を出し、#3「Hill」や#6「Trunk」のようにJawbox辺りを思わせる曲も揃う。Boilermakerの足跡を辿るには、十分すぎる全17曲。

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