Gantz『La Chambre Des Morts』

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La Chambre Des Morts (2005)

 1998年結成のフランス激情ハードコアバンド、2005年にレコーディングされたオリジナル・ラストアルバム。Gantzは元Killieのメンバーが在籍したCleanerとスプリット作をリリースしています。激情系ハードコアの急先鋒のひとつといえる存在。既に解散してますが、残した爪痕は知名度とは裏腹に大きい。

 特徴といえば、悲哀と激情を巻き込みながら壮大なスケールへと発展していくサウンド。Funeral Dinerや『a dead sinking story』以降のenvyを髣髴とさせます。静と動のコントラストで綴られる楽曲は涙腺を強く刺激してやみません。透明感のある美しいフレーズやアルペジオを多用、そしてグッと溜めこんでから力強く発せられるエモーショナルな轟音と絶唱が炸裂する。

 時に穏やかに、時に激しく聴き手を包み込む作風は人間の核に迫ります。本作はラストアルバムということもあってか、とても洗練された仕上がり。ポストロック的な柔らかな音遣いが中心となっているのも特徴です。徐々に朝焼けの光が差していくような展開でエフェクティヴなギターが揺らぐ#1、メロウな旋律を走らせながらも猛烈に吹きすさぶ轟音が全身から絞り出す情熱と共に叩きつけられる#2の流れは、烈しく胸を掻き毟るほどに熱い。

 そして、#5以降は前述したように叙情的な音が目立ってくるが、フレンチ激情の尊厳を懸けた叫びに翻弄され、ISISばりの深遠さも表現。その中で鎮魂歌としてエンディングを締めくくる様な#8が滋味深い余韻を残している。哀しみや絶望で折れそうな心を奮い立たせて、力強く肯定の一歩を踏み出させるような作品です。リアルに感情を煽る音が連なり、壮大なスケールを打ち立てていくその様は称賛に値します。envy好きの琴線に触れまくる秀作。解散が惜しい。

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