【アルバム紹介】HB、幾何学的グルーヴ感

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HARD BLACK(2007)

 2004年12月に結成されたインスト女性トリオ。2005年にはアルバム未発表ながらフジロック出演も果たします。本作は2007年に初作品「HARD BLACK」を残響レコードよりリリースされた1stアルバム。全5曲入り約30分。

 柔らかくリズミカルなベースライン(映像を見るとアップライトベースを使ってるっぽい)の上をドラム、パーカッションが怒涛のように押し寄せる人力グルーヴの渦。民族テイストの香りすら漂わせ、プリミティヴな響きも感じさせるリズムの波は高い昂揚感を覚えるほどであり、音の生々しさやダイナミズムがしっかりと表れている音楽。

 冒頭の#1「HARD BEER」では嵐のような音符の乱れ打ちによって、頭の中を鮮やかなリズムが残響する本作屈指の楽曲だし、8分超の#2や#5でみせる徐々に昂揚感が高まっていく手法はROVOなんかを彷彿とさせます。グロッケン(鉄琴)による煌びやかでもの悲しいアクセントも絶妙。

 ダブステップやエレクトロニカを絡ませ、独自の音楽というのをかなり追求しているのがわかる。女子達がこんな異端な音楽を追求しているとこがなんとも痛快ジャケットどおりの幾何学的グルーヴ感に酔いしれたい方は是非。

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