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Bon Voyage(2014)
フランス・リヨンのインディーロック/エモ・バンドの2ndフルアルバム。バンド名からか、本作の曲名は全てオリンピック選手の名前となっている(1stアルバムの方は、オリンピックの開催年と開催都市がつけられている)。
彼等もエモ・リバイバルと言えばそういえるのかもしれない。若者らしい熱量と蒼さを全面に出して、テンション高く突っ走り、叫ぶ。この直情的な表現が体の芯から熱くしてくれる。そこにGhosts and Vodkaを思わせる様なアルペジオやクリーン・トーンのギターが瞬き、近年のマスロックっぽさも加味され、枯れた歌唱で聴かせてくれるような楽曲も完備。聴いているとAlgernon Cadwalladerみたいな感触があって、親しみやすい。Sportの方が男臭さはある感じですが。
飛びぬけてこの曲が良いというのは、正直無いようには思います。けれども、怒涛の勢いで駆け抜ける#1「Leggie Rewis」、美しいギターが穏やかな雰囲気をかもしつつ肩を組んでの絶唱でひとつになる#6「Jacques Mayol」、Algernonよろしくなラストトラック「Doris Sams」などアルバムを通して、小気味良い疾走感とエモさの絶妙なブレンドぶりを聴かせてくれます。