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Departure Songs(2012)
アメリカ・ナッシュビル出身のポストロック・デュオの5thフルアルバム。CD2枚組で全19曲約110分という大ボリュームです。本作について”結局のところ、私たちは皆、自分の人生を生きているだけで自分の旅立ちの歌を書いているのだと思う”とメンバーの片割れ・Marcは話します。
アンビエントからエレクトロニカ、シューゲイズを行き来し、美麗で心地よいサウンドを徹底して追求しています。柔らかなフィードバック・ギターに綺麗なシンセの音色が混じり合う。そして優雅なストリングス、ウィスパー・ボイス、グロッケンやホーンといったアレンジも冴え渡る。幻想的なハーモニーは、確かな支持を集めるだけの説得力を持っている。職人技ともいうべき淡い色彩感も流石だ。
なかにはDISC1の#5のようにM83を意識した楽曲もあったりするし、DISC1の#10を聴くとシガー・ロスの崇高さに比肩する印象も浮かびます。さらに「死と喪失」というテーマで制作された曲やKeith Kennifをフィーチャした楽曲もあるそうで、全体を通しても粒ぞろいの上質な楽曲を揃えます。そして思わず涙腺が緩む瞬間が何度となく訪れる。美しいひとときを味わいたい方は是非。
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