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2007/01/30 Isis JAPAN TOUR 2007 @ 名古屋クラブクアトロ

2007/1/31 LIVE

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 isis2

 ISIS、降臨である。前年にはフジロックで喝采を浴び、世界的にも「音の粒子までもが見える」というライヴ・パフォーマンスで絶賛されているロック・バンドがついに名古屋に来た。僕としても本当にこの日を待っていた。2週間前に買ったにも関わらず整理番号も良く、最前のほぼ真ん中をゲットするという気合の入れよう。のんびりと開演を待ちました。

Pink Amplifier Worship Rainbow

 まず登場したのが世界を股にかけて活動している日本の3ピースバンド・Borisである。昨年リリースされた最新アルバム『PINK』は、全米で2万枚を越える驚異的ヒットを記録。現存する日本のロックバンドの中で最も革命的なバンドとして世界中から注目されている。今日のライブは、Isisの熱烈なオファーから成立したものだそうで。

 視界を遮るほどのスモークにまかれながら、銅鑼を鳴らしライブの始まりを告げる。あまりにも壮大な1曲目が終わると、2曲目からはビートが効いたパンチのある曲で一貫しての攻め。そこに女性ギタリストのWATAが効果的にフレーズを入れていて好感触を覚える。特に3、4曲目にやってた曲は非常に好きだなあと感じた。最後は迫力ある轟音で幕を閉じた。

Easter Drinking From The Necks Of The Ones You Love 

2番手には、去年のIndependence-Dで来日して話題をさらったThese Arms Are Snakesが再び来日。まあ、自分はよく知らずに観てましたが(笑)。しかし、初っ端からそのパフォーマンスには度肝を抜かれた。ヴォーカルがマイクをくわえて登場するやいなや、1曲目から客席に進入し、フロアで歌ってました。もちろん、最前で見ていた僕の前を何度か通っていくので、遠慮がちにヴォーカルをタッチしておいたり(笑)。サウンドはハードコアを基盤とした轟音サウンドを形成しながらも英国のKASABIANのようなエレクトロニカ風のアクセントとポストロック調のアクセントが随所にちりばめられており、非常に耳を傾けられた。さらに前述したパフォーマンスにも長けておりこれから人気がでるバンドではないだろうかと思う。ルックスもいいし。ラストに演奏した曲はコスモ的な広がりをみせ、印象深いものであった。

  
isis In the Absence of Truth 

 ラストはもちろん、ヘッドライナーのアイシス。去年発表した新作「In The Absence Of Truth」を引っさげての来日公演である。始まる前は10人ほどしかいなかったが、このときには120~130人ぐらいはいたと思う(それでも少ないけど)。しかし、機材チェンジしてるときにまさかメンバー自身がセッティングしているとは目を疑ったよ。21時ぐらいからライブはスタートした。

 オープニングは新作からの1曲目「Wrists Of Kings」から。神秘的なイントロと力強いドラミングが生むリフレインは心を浄化し、終盤近くの激情の音の粒子と雄叫びは俺達の心に再び熱を灯してくれる。続く「Not in Rivers, But in Drops」ではイントロのベースソロからして心地よい響きだが、トリプルギターでさらにこの曲はドラマ性を帯びていく。5分辺りからのドラマティックな展開と轟音の嵐には平伏する。ラストはまた優しく終わるとこが味噌。

 「False Light」は、このライヴで初めて聴いた曲であったのだが、いきなり激烈な雄叫びが会場を震わせ、圧倒。途中でマイケル・ギャラガーのギターにアクシデント(多分切れたんだと思う)が発生したりもあったが、他のメンバーのフォローも見事であった。そして、少しのインターバルを挟んで「Ducinea」が演奏された。メロディアスなパートがほぼ全面に顔を出すナンバーである。途中のギターのソロの入りからの有機的な広がりは美しい。ようやくの「Panopticon」から「Wills Dissolve」では、イントロから叙情的なもの悲しさが伝わるがラストはやはり全てを飲み込むような轟音がそれらをかき消してくれる。

 続いたのは新作から聴きたかった「1,000 Shards」。この曲はとにかく美しい。有機的であり、どこか透明感をかぶった曲である。しかし、やはり最後にはこの楽曲の真の姿が飛び出してくる。本編のラストはMVも制作された必殺曲「Holy Tears」。激情の音が最初展開されるがその後は糸をつむぐかの如く、丹念に静寂な音を重ね合わせていく・・・最後には会場を飲み込むかのような雄叫び、全てを破壊し、破滅へと導くかのように。

 アンコールにもばっちし答えてくれて、前作の名曲「In Fiction」を演奏してくれた。僕自身、彼等の曲の中で一番好きな曲である。静寂から創り上げていくドラマ、音の粒子の化学反応、最後には激情の音の嵐が俺の心を躍動させ続けた。このグルーヴ感といい、魂の一滴をもしぼりとって吐き出す雄叫びは何よりも美しいものであった。この目と耳で感じた感覚は俺が今まで見てきた中で最高に輝くもの、そう確信できた。

–setlist–
01. Wrists of Kings
02. Not in Rivers, But in Drops
03. False Light
04. Ducinea
05. Wills Dissolve
06. 1,000 Shards
07. Holy Tears
En. In Fiction

 というわけで非常に心に残るライブが終了した。Isisというバンドの凄さがとにかく目と頭と心と・・・いや、もっと簡単に言うと俺に焼きついた。「音の粒子までもが見える」という口説き文句は伊達ではなかった。たった70分であったが、今まで見たライヴの中で一番凄いという確信が持てるものであった。言葉に言い表せない感覚とはこういうことを言うのかと。本当に本当に素晴らしいライヴであった。

 

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Boris, Daymare Recordings, Hardcore, Isis, Overseas, Post Metal, These Arms Are Snakes

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