2015/02/19 MINERAL JAPAN TOUR 2015 @ 名古屋栄TIGHT ROPE

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 麦茶でもない、ウォーターでもない。伝説のエモおっさん、襲来!!

 90s EMOシーンに燦然と輝くバンド、Mineralの奇跡の日本降臨である。1994年からの活動約4年で解散。残したのは、たった2枚のアルバムなのだが、その両作品が世界中の人々をエモーキュンさせ、彼等は伝説となった。同時代を生きたEMOバンドはもちろんたくさんいるわけだが、Mineralはその影響力の大きさから飛び抜けた支持を得ている。昨年に再結成が発表された時の数えきれないぐらいにあがった歓喜の声、それを証明するように5日間6公演行われる今回の来日ツアーは、ほとんどがソールドアウトを記録した。

 僕自身は、2010年代に入ってから聴いた新米もいいところなのだが、90年代エモを知っていく/聴き進めていく上で一番の手がかりとなった存在。エモ一番搾り的な本場の味を是非とも体感したかったので、今回の来日は本当に嬉しかった。まあ、リアルタイムでエモーキュンしてきたそれ以上でしょうけど。だって、九州から名古屋までやってきたって人がいましたんでね。

mychord ZANKYO+Fuckin’Eternal Romanticists(DVD付)

 今回の名古屋場所は、北海道札幌発のエモ・バンドのmy chord、それに名古屋からはTHE. T.V. DINNERSがブッキングされた。両者ともに名前は知っていて音源聴いてないパターンなのだが、Mineralとリンクする部分が多々あり、なぜ彼等がブッキングされたかの理由を強く証明するライヴを繰り広げた。

 オープニングのmy chordは、90s EMOの息吹を感じさせる哀愁と侘び寂びの効いたサウンドが印象的だった。いずれの曲も歌の力を強く感じさせ(とはいえ、インスト曲がひとつあり)、どこか懐かしいメロディと共に胸に響かせる。彼等は1998年の結成から、長年に渡って活躍しているそうだが、Mineralとの共演は積年の思いが積もりに積もった大きなプレゼントとなったことでしょう。会場からも温かい歓迎を受けていた。

 The T.V.DINNERS2000年代前半のみの短い活動歴から、一昨年辺りに復活を遂げたようだ。人々を巻き込んでいくエモ~ハードコアな音色が基本線であるが、軽やかに駆けたり、殺伐とした雰囲気に持って行ったり、エヴァーグリーンな光景をみせたりとわりと多機能。それでもやっぱり彼等も歌や叫びにこそ真髄があるようなサウンド・メイキング。正直、ライヴ前まで相当ハードコアな印象を持ってたけど、かなり聴きやすく馴染みやすい音楽だと思う。メンバーはみなさんが、気さくでいいあんちゃん風味だったが、MCはスベって(以下略)。また、途中には、Dancebeachのギタリストをゲストに迎えた曲も披露。地元の力強い声援(多少の野次もあったか)を浴びながら、去年の夏以来だというライヴを楽しんでいた。

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 そして、お待ちかねのMineral。大きなエモ愛でもてなすように大きな歓声と拍手で迎えられるも、いきなりベースの音が出ないハプニングで、この名曲をやり直すということはあった(笑)。っが、「Five, Eight and Ten」から涙腺ゆるゆるエモーショナルの別天地でございました。続く大名曲「Gloria」に早くも今日一番に湧き上がる会場。ビールをぶち撒ける大迷惑な人間もいたが、みんながそれぞれに感情移入しながら、ある人は叫び、ある人は歌う。ミネラル成分の過剰摂取にもはや本能的に体が突き動かされるような状況であった。

 Mineralの音楽って青春の1ページに添えたくなるような、人間味と哀愁に溢れたものである。アンプがイカれた(っぽい)トラブルもあったけど、「Feburary」や「M.D.」は聴いていてしみじみと感傷的な気分になる、それと同時に内側から熱くなる感触。多少だらしなくなった体型や演奏の荒っぽい部分は思い出補正が弾き飛ばし、あの当時からさらに熟成したエモというのを届けてくれている。華麗や常人離れなんて言葉はまるで似合わない彼等だが、この人間臭さに涙腺が緩むのだ。

 これは人によって別れるものだが、個人的にはMineralは2ndアルバム『Endserenading』派の人間なのだが、ライヴで実際に聴いても2ndの曲の方が良かった。精神の内に内に柔らかく浸透していく感じがあって、ポジティヴな気持ちを与えてくれるようでもある。1stの曲は、逆に発火剤という感じで会場の熱気を漲らせる。それ故にとてもメリハリのついたステージになっていて、より引き込まれた印象は強い。本編ラストの「&Serenading」は特に感動的だった。

 アンコールでは、「Lovelettertypewriter」~「Palisade」の流れでエモ一番搾りで乾杯的な気分。「Palisade」に切り替わった辺りで、スコットがビールを豪快に床にこぼしたのには笑ったが(この日は彼まわりのトラブル多し)、それぐらいメンバー自身も昂っていたのだろう。僕としてもこの2曲の流れは、Mineralに引きずり込まれた一番の大きな要因だから、実際に生で聴けてグッとくるものがあった。そして、1stからの「Parking Lot」がこの日一番に力強いサウンドを響かせて終わりを告げる。【Mineral is EMOral】  特別なスープじゃなくても、格別にあったかい愛とエモのステージであった。

 今回のツアーで待望論が出た「July」を演奏しなかったので、あふれるくらいたくさんの星の下で、あふれる涙を必死に抑えている人が多そうだけど、それはまた奇跡的に来日した時にでも聴ければいいですね。個人的には、Grolia Recordでも来日して欲しいですが(ムリだろうけど)。まあ、その話は置いときまして、今はとにかくMineralの再結成公演を体感することができ、とても感謝しています。

‐‐‐setlist‐‐‐
01.Five, Eight and Ten
02.Gloria
03.Slower
04.February
05.M.D.
06.Aletter
07.80-37
08.Unfinished
09.ForIvadell
10.Soundslikesunday
11.Wakingtowinter
12.&Serenading

‐‐‐encore‐‐‐
13.Lovelettertypewriter
14.Palisade
15.Parking Lot

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