2015/09/01 lynch. × MUCC 「MARCH ON THE DARKNESS」 @ 名古屋ダイアモンドホール

lynchmucc

 なぜ、今まで実現しなかったのか?とは誰もが思うところだろう。V系出自のラウドロックの双竜、lynch.とムック(MUCC)の待望のツーマンである。まさにガッツポーズ案件。

 後のMCで語っていたが、lynch.の葉月は若かりし頃に、この会場で痛絶のツアーの時のムックを見たという。そのライヴが凄すぎて、今の自分は全く歯がたたないバンドだと思ったとのこと。だがそれから、lynch.として10年以上を積み上げ、ようやくガチンコのツーマンを挑めるところまで辿り着いたわけだ。

 それにしても開演前の場内アナウンスのお姉さん、注意事項を読む時になぜあんなにも笑って読んでしまったんだろう。誰かのイタズラか陰謀があったのか(笑)。いずれにせよ、これからの灼熱のステージの前に、場内は笑いの渦に包まれた。いいライヴを予感させるようにね。

シャングリラ

 先行はムック。格上の先輩なので意外だなあと思ったら、lynch.が主催だからというのが理由みたい。とはいえ、どんなバンドが対バン相手でもライヴ・バンドとしての実力をみせつけるのが彼等だ。「lynch.の地元を汚しにきました。グッチャグチャに汚されてくれよーっ!」との言葉通りに「睡蓮」~「ENDER ENDER」とヘヴィなサウンドでダイアモンドホールを揺らしにかかる。そうなれば序盤からフロアの過熱ぶりは半端ない。

 昨年のゴールデンボンバーとのツーマン以来に見るが、すっかり新作の『T.R.E.N.D.Y.』モードになっている感じ・・・かと思いきや、意外と「是空」からの曲が多かったのは驚き。「葬ラ謳」ぐらいから聴き続けている自分としては、「商業思想狂時代考偲曲(平成版)」や「茫然自失」が演奏されて心躍り、体も踊る。やっぱりMUCCじゃなくムック症候群のまま(笑)。これは仕方ないので許してほしいものだ。久しぶりに「スイミン」も聴きたかったけどね。

 「今日はメリハリなんてないから。メリメリメリメリだから」と逹瑯は途中のMCで言ったが、本当にMCぐらいでしか休むところなし。やるかやられるかの覚悟で、攻撃の手が全く緩むことはない。ポップな「謡声」ですら、とにかくわちゃわちゃ。でも、なんだかんだでムックのライヴは孤高の世界観で決して突き放すわけでなく、このみんなでわちゃわちゃ感が良いのである。巨大なピットと肩車からのダイヴが多発した「茫然自失」~「MAD YACK」~「蘭鋳」は、本当に本当に楽しくて仕方がなかった。これは確かにMC通りに笑顔でおっちんでしまえる(笑)。

 さらにこのツーマンだからこそのlynch.「MIRRORS」のカバー。葉月と悠介を迎えての熱演に双方のファンが大盛り上がり。原曲にはないムック流の壮大なアレンジが加わってた点も良かった。ラストはB級メタルくさいリフと厨二病くさいラストが冴える「TONIGHT」で完結。後輩のlynch.へ先輩として見せつけてやった、そんなライヴであった。

‐‐‐setlist‐‐‐
01.睡蓮
02.ENDER ENDER
03.D・f・D (Dreamer from Darkness)
04.謡声
05.商業思想狂時代考偲曲
06.塗り潰すなら臙脂
07.MIRRORS(lynch. cover) with 葉月、悠介
08.茫然自失
09.MAD YACK
10.蘭鋳
11.TONIGHT

D.A.R.K. -In the name of evil-(初回限定盤)(DVD付)

 そして、地元で迎え撃つlynch.。生まれも育ちも結成も活動拠点も名古屋一筋、それはメジャーデビュー後も変わってない。そんな彼等が思い出深いダイホでムックを迎え撃つのだ。先輩が先にあそこまで見せつけたんだから、気分も最高に高まっている模様。

 個人的にlynch.のライヴ自体は3年半振り2回目。前に見た時もムックと一緒(+ cali≠gari)だったのは偶然か、それとも必然か。しかしながら、彼等のライヴは変わらずにとにかく苛烈だ。「EXODUS」で戦いの火蓋を切り、先輩に負けず劣らずのライヴバンドとしての力量をみせつける。年月をかけて鍛えあげていった、耽美でダークなラウドロックとともに。その後、「DEVIL」や新曲の「EVOKE」等の投下で場内をヒートアップさせ、本家本元披露の「MIRRORS」ではサビで合唱するほどの一体感を生む。もうフロアはぐっちゃぐっちゃで、V系伝統芸能ヘドバンも盛況。ムッカーに比べると、lynch.ファンの方が硬派な印象はありましたけどね。

 さらに聴き覚えのあるベースのスラップが鳴り響いたと思ったら、今度はlynch.からのお返しでMUCC「大嫌い」のカバー。逹瑯とミヤが参加し、最後の方でSATOちが煽り役で出てきたが、逹瑯がカップうどんをもって登場して、lynch.のメンバーひとりひとりに食べさせていったのには笑った。しかも明徳は上手く食べれずに思いっきりこぼしてたし・・・。それにしても「あなたが大嫌いですー!」と間近で逹瑯に向かって叫んだのは、スゴかった。全く遠慮なしだな(笑)。

 スペシャルな楽曲を経ると、ラストまでひたすら激しく突っ走り、重厚なサウンドで双方のファンを蹴散らしていく。特に「pulse_」でのバンギャル子ちゃんたちの全力のヤりたいコールはYAVAI YAVAI カナリYAVAI。トドメは「みなさん、ようこそ処刑台へ」の言葉からの「GALLOWS」が、死の先へ連れて行って幕引き。まさしくlynch.の凶弾。あれ、でも聴きたかった「ADORE」はどこへ消えたんだ(苦笑)。いいか、こんなに盛り上がったから。

‐‐‐setlist‐‐‐
SE.INTRODUCTION
01.EXODUS
02.GREED
03.DEVIL
04.INVINCIBLE
05.EVOKE
06.THE FATAL HOUR HAS COME
07.NEW PSYCHO PARALYZE
08.from the end
09.CULTIC MY EXECUTION
10.MIRRORS
11.大嫌い(ムック COVER) with 逹瑯、ミヤ、SATOち
12.I BELIEVE IN ME
13.ALL THIS I’LL GIVE YOU
14.pulse_
15.GALLOWS

 ムックとlynchのツーマンだから。その期待を超える良いステージだったなあと改めて。お互いにリスペクトしながらの、ガチンコでのぶつかり合いに多くの人は熱狂した。それは釣リンチではなく、ムリンチによる9月1日の刻印。大人たち(自分も含め)、何か熱いものを思い出した気がします。そんな8月32日的な1日遅れの夏の終わり。

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