前衛的ハードコアの重要作 Refused『The Shape of Punk to Come』

 スウェーデンの伝説的ハードコア・バンドの3rdアルバムにして、復活前のラスト作。1998年リリース。現在は、2CD+DVDの3枚組デラックス・エディションとしてリイシュー。DISC 2には、1998年4月に地元スウェーデンで行なわれた未発表ライヴ音源全12曲を収録し、DVDは解散後に発売されたRefused are fucking deadを収録しています。

 解散しても、なおファンを獲得し続けた奇跡のハードコア・バンドでありますが、痺れるほどの衝撃を封じ込めた本作を聴けば納得せざるを得ません。剃刀のような鋭さと地響く重さを併せ持ち、数多いるヴォーカリストの中でも随一のカリスマ性と存在感を持つデニスの強烈なスクリームが脳天を打ち抜く。決してスピード任せや力任せではないサウンドの破壊力は抜群で、冒頭の「Worms of the Senses / Faculties of the Skull」からあまりの壮絶さに、思わず言葉を失ってしまう。

 その上でクールな知的さを感じさせる作風で、ジャズ、ファンク、テクノといった異文化とも、見事な融和を果たしているし、ミクスチャー的な感覚も持ち合わせている。けれども、一本ビシッと芯の通ったハードコアとしての心身に熱く訴えかける訴求力は群を抜いています。

 極めつけは、#6「New Noise」。鼓動が高鳴るイントロから怒涛の展開と共にハードコアの未来を司り、数多のバンドの多くの影響を与えた名曲です。終わらないクライマックスの絶叫のインパクトはあまりにも鮮烈であり、フジロックで体験した時は鳥肌ものでした。

 まさしくハードコアを革新させた前衛的な重要作。DISC2のライヴ音源がまた凄いの一言で、12曲約48分はスタジオ音源を遥かに凌駕するエネルギーを感じますので、是非ともデラックス盤を購入していただきたいところ。

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