【アルバム紹介】All That Remains、メタルコア重要バンドの一角

 1998年結成に結成されたアメリカ・マサチューセッツ州のメタルコア・バンド。元Shadows Fallのヴォーカリストであるフィリップ・ラボンテを中心に活動を続け、最盛期は5人組、現在は4人編成。

 これまでにフルアルバム9作をリリース。5thアルバム『For We Are Many』ではビルボード200で初登場10位を記録しています。しかし、2018年に創設メンバーのひとりであるギタリスト、オリー・ハーバートが逝去。彼の死を乗り越えて活動は続いています。

 本記事では3rdアルバム『The Fall of Ideals』、4thアルバム『Overcome』について書いています。

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アルバム紹介

The Fall of Ideals(2006)

 3rdアルバム。全11曲約39分収録。前作に引き続き、Killswitch Engageのアダム・デュトキエヴィッチがプロデュースを務めます。

 #1「This Calling」が映画『SAW3』にエンディングに起用されたこともあってブレイクの手助けとなった本作は、ビルボード200にて初登場75位を記録。

 クリーン・パートからデスヴォイスまで担うヴォーカリストのフィリップの存在感の大きさが目立ちます。初っ端から10秒続く「イィヤァーーーッ!!」に気圧されるとサビではクリーンで見事に歌い上げる。

 サウンドは北欧メロデスに影響を強く受けた印象で、重戦車級のヘヴィさと鋭さを備えたギターリフから哀愁ツインリード、ギターソロを操る。

 同時期に登場したUnearthは比較される存在ですが、メロウな切れ味だったらATRの方が上でしょう。両バンドともに硬派ではあるのですが、クリーン・パートの”歌える”が差別化につながっていますし、歌で”緩”が作れることが武器になっています

 #2「Not Alone」は日本のヴィジュアル系にも引き継がれていきそうなデス/クリーンの対比っぷりが見事で、テンプレートにしたい曲のひとつ。また#7「Six」の瑞々しく美しさをひきたてるツインギターの仕事ぶりも聴き逃せないポイントです。

 メロディックなメタルコアとして聴きやすさについて担保ができている強みの発揮。出世作としてもバンド入門編としてもオススメできる作品です。

Overcome(2008)

 4thアルバム。全11曲約39分収録。3作続けて、アダムがプロデュース。また本作はビルボード200にて一気にジャンプアップして16位を記録。名実ともにその地位を不動とした作品です。

 方向性は前作からの延長上にあるものですが、売れた宿命としての叙情性マシマシにはなっている。獰猛さやドライヴ感といった点が前作に引けを取っていますが、ヴォーカルにしても楽器隊にしてもメロディックなロマンをみています。

 本作で1番に挙げられるのがSpotifyで総再生数が1億回を突破している代表曲#2「Two Weeks」。クリーンヴォイスメを主体にメタルサウンドがキャッチーに引き立て合っている。

 他にもアコースティックを用いた#7「A Song for the Hopeless」、Nevermoreのカバー曲#11「”Believe in Nothing」といったコマーシャルに訴えかける曲もあり。

 #1「Before the Damned」や#10「Overcome」のように他人の人生ぶち壊しに来る猪突猛進な曲も装備しますが、柔らかさとエモさが前作にはない味となっています。

メインアーティスト:All That Remains
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プレイリスト

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