【アルバム紹介】Evanescence、ゴシック系ヘヴィネスと聖性の歌声

 1998年から活動をしているアメリカのロック・バンド。唯一のオリジナル・メンバーであるエイミー・リーを擁し、彼女の歌声にニューメタルとゴシック~シンフォニック・ロックが組み合わさったサウンドが人気を呼ぶ。

 2003年にデビュー作『Fallen』がいきなり1,500万枚というメガ・セールスを切ろう。その後は成功からの苦しみを味わったり、繰り返されるメンバーチェンジ、エイミー自身の出産を伴うといった活動休止を経ても活動を続けている。

 これまでにフルアルバム5作品を発表。日本へも単独ツアーやOZZFEST JAPAN、SUMMER SONIC等で公演を行っています。

 本記事は1stアルバム『Fallen』、2ndアルバム『The Open Door』について書いています。

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アルバム紹介

Fallen(2003)

 1stアルバム。全12曲約49分収録。デビュー作にして累計セールス1,500万枚を突破した代表作。本作の成功によってグラミー賞2部門を獲得。

 ”映えろエイミー”を合言葉に、歌唱&ソングライティング&ジャケットと独壇場のエイミー・リーを擁しています(作曲は創設メンバーのギタリスト、ベンの力も大きい)。

 サウンド的には00年代前半のニューメタルの流れを汲むもので重厚なギターサウンドを中心にピアノやストリングスを加味。

 味付け程度の合いの手ラップやインダストリアルな電子音を時代に合わせて取り入れ、そこにヨーロッパのシンフォニック~ゴシック勢に壮大さと陰鬱な表現が重なります。

 天賦の才・エイミーの歌唱が全編を貫く中で、こうして統合された音楽の”アメリカらしくなさ”が驚きを与えて全米で火がつき、合わせて世界的なヒットにつながったのではないかと。

 もちろん映画『デアデビル』に起用されたニューメタルとゴスのクロスオーバー#2「Bring Me To Life」がもたらした功績は大きい。

 他にも#5「Haunted」がかもし出す暗鬱、#4「My Immortal」や#9「Hello」の清らかな浄化まで一辺倒に陥らないレンジの広さもまた魅力的。

 なお『Fallen』はローリング・ストーン誌が2017年に発表した”歴代最高のメタルアルバム100選“の第99位にランクインしています。

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The Open Door(2006)

 2ndアルバム。全13曲約54分収録。創設メンバーでコンポーザーのひとりだったベン・ムーディー(Gt)が脱退。

 早くも”エイミーとその仲間たち”的なプロジェクトと化した中で制作しています。エイミーと新メンバーのバルモサ(Gt)がほとんどの曲(計9曲)で共同作曲。

 エイミーの天使も悪魔も憑依するようなヴォーカル表現を変わらずの核にニューメタル的なヘヴィネスは堅持し、ゴシック~シンフォニック的な意匠はそのままです。

 前作で入れることに反対していたラップを排除していますが、トリップホップ的なアプローチを取り入れる新機軸はあり。『Fallen』から一気に変わったということはなく、継続して聴けるつくりです。

 流れとしては前半はバンド感の強いロック寄り、後半は歌姫モードの聴かせる曲多め。全編を通して剛柔・明暗のバランス感覚を整えながら、エイミーの歌唱を映えさせています。

 本作についてエイミーは”暗闇と恐怖と感情の完全なスペクトラム“との言葉をRolling Stone誌にインタビューに残していますが、孤独な女性としての彼女の経験と『Fallen』がもたらした名声への適応がインスピレーションになっているそう(wiki参照)。

 それらをはねのけるようにラストを飾るピアノ・バラード#13「Good Enough」があまりにも美しい。

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Evanescence(2011)

 3rdアルバム。全12曲約47分収録。

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Synthesis(2017)

 4thアルバム。全16曲約62分収録。

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The Bitter Truth(2020)

 5thアルバム。全12曲約47分収録。

プレイリスト

お読みいただきありがとうございました!
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