Yarotz、誰にも止めさせない怒れるフレンチ・ハードコア

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 2018年にフランスにて結成されたメタリックなハードコア・トリオ。もともとはThe Third Eyeという名前でしたが、すぐに改名。ロシア語で怒りを表す“Yarost”からその名がとられています。ハードコアにインスパイアされた怒りとエネルギー、ポストメタルのダークなメロディーをミックスしたスタイル。歌詞は、社会や世界に対する不一致を表現しているという。

 1stアルバム『Erinyes』を2022年3月にリリース。本国の「HELLFEST 2022」に出演予定です。本記事ではそのデビュー作『Erinyes』について書いています。

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Erinyes(2022)

 1stアルバム。全9曲38分収録。#2「Childish Anger」にGojiraのギタリスト、Christian Andreuがゲスト参加。アートワークはPresence of SoulのYukiさんによる鉛筆画による描き下ろしとなっています。“Erinyes = エリーニュス”というタイトルは、ギリシャ神話に登場する復讐の女神たちにちなんでいる

 Bandcampのバイオグラフィーによると、“ハードコアにインスパイアされた怒りとエネルギー、ポストメタルのダークなメロディーをミックスしたスタイル”。そして、アメリカのハードコア・バンドのNailsから暗黒のフォーク・ソングを歌うChelsea Wolfeまで影響を受けたことが記述されています。前面に出ているのは、野性味あるハードコア・パンクの衝動と瞬発力。そこにデスメタルやスラッジメタルといったテイストが強力接合されています。

 オープニングを飾る#1「Impunity」からあいさつ代わりにはキツイ一撃。Converge的な変速ギアを持ちながら、デスメタル寄りの重量とスピード感、ガテラルボイスを用いて乱闘をけしかける。GojiraのギタリストであるChristian Andreuが参加した#2「Childish Anger」ではテンポチェンジや柔らかなトーンへの変遷がもたらされますが、総じて怒りへの集中砲火といえる布石となっています。

 序盤に駆け足でエネルギーを放出してたところ、MVが製作された#3「Vergogna」ではスロウで重みのあるスラッジメタルを披露。ここではクリーンボイスがようやく開放され、アトモスフェリックな音使いもある。しかしながら、メロウに寄り添っていくかと思えばそうではなく。バンドが持つ醜の部分は健在で、美醜・静動のコントラストが効いてます。ちなみにVergognaとはイタリア語で”恥”という意味だそうですが、歌詞の中にも”肩に感じる この人類の恥”という言葉が見られる。

 作品はその後、速い曲と遅い曲が交互に攻撃を仕掛けます。#5「Caught by the Noose」は快速奔放なハードコア・パンクとして興奮をもたらす。一方で#6「Deliverance」や#8「Phoenix」は暗鬱なメロディと共に重い雰囲気をつくりあげるポストメタル曲として装備。このバンドは怒りと残忍性にフォーカスしていますが、#3「Vergogna」も含めて多様な資質を持っていることが伺えます。

 しかし、騒ぎ散らかして不協和音の中で終わっていく#9「Last Lust」を最後に置いてる辺りが、Yarotzとしての姿勢なんだなと感じます。俺たちの怒りとエネルギーは誰にも止められねえんだぞ、と言わんばかりに

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