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((((( 轟音巡礼 )))))

2014/11/3 COLUMN

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gouon

 

 とどろきわたる大きな音の意を持つ【轟音】という魔法の言葉。その言葉に関しては、人それぞれ感じ方も意味合いも違ってくると思います。僕自身、国内外の様々なバンドのライヴで「轟音」と言われるものを体感していますが、とてつもない衝撃から至福の心地良さまで色々と味あわせていただいた。そして、魅了された。今でもそういったライヴや音源を欲することは多く、轟音と情熱の狭間からは抜け出せそうにない。

 そこで今回は、静から動へというモグワイ式のインスト・ポストロックを中心に、はみ出してるヤツらも合わせて44枚を紹介します。大御所の方々はあえて外してたり、外してなかったり。「あれ、なんでこれがあるの?」や「なんでこれがないの?」という言葉が、読み終わった方から雨のように降ってくるかもしれません。けれども弊サイトのセレクトというところでご勘弁を。新しい発見があればいいなと思います。

 

 

My Father My King

Mogwai / My Father My King(2001)

ド定番。生え際がかなり後退してきたポストロックの重鎮。静寂から轟音へというポストロックのレシピを作り上げた人たちですが、この曲はその中でも最強曲のひとつ。20分以上をかけて脅威のスケールで聴くものを震撼させます。サマソニ’09@大阪で体感したこの曲は、凄まじい衝撃だった。

 お聴きなさい : My Father My King

The Earth Is Not A Cold Dead Place

Explosions In The Sky / The Earth Is Not A Cold Dead Place(2003)

オースティンのインストゥルメンタル4人組。彼等は、静から動への王道パターンのインスト・ポストロックを伝家の宝刀に世界を魅了する。流麗なツインギターが互いに呼応し、精微なるリズム隊と歩調を合わせて、巧みに描きあげられる真摯な物語の数々。フジロック’12のホワイトステージでの彼等の音楽は、本当に美しい轟音であった。

お聴きなさい : The Only Moment We Were Alone

You Are There

MONO / You Are There(2006)

消しゴムじゃない、日本のインストゥルメンタル・バンドの雄。世界のMONOです。彼等もまた静寂から轟音への展開を持ち味としているが、本作は孤独や虚無感を感じさせる中で、一筋の光と温かい希望を描く。「『死』と向き合って徹底的に『生』を浮かび上がらせる作品を作った」というのは、メイン・コンポーザーである後藤さんの言葉。これ以降はクラシックとの融合を試みて、さらに巨大なスケールへ。

お聴きなさい : Yearning

One Time For All Time

65daysofstatic / One Time For All Time(2006)

Mogwai + Aphex Twinなどとも評されるUKシェフィールドの4人組。扇情的な轟音ギターと躍動感あるリズムに、綺羅びやかなシンセが彩りを添え、リリカルかつ鋭利なサウンドを造形する。本作にはみんな大好き#2「Await Rescue」を収録。ライヴを数度見ているけど、記憶に残っているのは、メンバーのソロ公演を見に行った時に腕毛が濃かったことだったりする。

お聴きなさい : Await Rescue

What We All Come to Need

Pelican / What We All Come To Need(2009)

シカゴのヘヴィ・インストの重鎮の4作目。スラッジ・メタル寄りの重いリフを轟かせながらも、詩的でドラマティックな展開を持つ楽曲の数々が胸を打つ。朱に染まった雲海から流れ出す、烈しい轟音と麗しき旋律。前述したMONOとも親交が深い。

お聴きなさい : Strung Up From The Sky

Station

Russian Circles / Station(2008)

同じくシカゴ出身のインスト・トリオの2枚目。マスロック寄りの複雑な展開を駆使しつつ、3人編成とは思えない重量感と音圧で世界的にも高く評価されている。轟音と静寂によるスペクタクルな共演。2014年に初来日公演を行いましたが、衝撃的でしたね。

お聴きなさい : Youngblood

   
Earth 2

Earth / Earth2(1994)

爽やかな青空と広大な草原で堪能する
          重低音ノイズ・ドローン約73分 O)))))))

お聴きなさい : とりあえず全部

Black One

SUNN O))) / Black One(2005)

sunn00

注:画像から色々と察してください O)))))))))))))))))))))
ちなみにみんな大好きPitchforkで8.9(Best New Music)を獲得

Amplifier Worship

BORIS / Amplifier Worship(1998)

カエルに騙されるな!でお馴染みのBORISの2ndアルバム。肉体も精神も蝕むドゥーム/スラッジ地獄が延々と続く。世界が歪むな、この重低音。ボリサーの姫、Wataのグレートなギターに鼓膜が殺られる。Borisの源流を知れる作品だと思う。どうやったらここから『フレア』に行き着くのか。

お聴きなさい : Vomitself

MAMA (ママ)

ENDON / MAMA(2014)

エクストリーム・ノイズ・YAKUZAの1stアルバム。藤原組長よりはるかに怖いヴォーカルがとにかくインパクト大だけど(もし道で会ったら、絶対に目を合わさずに端っこ歩く)、極限まで危険度を高めたノイズが空間の隅々まで埋め尽くす様は圧巻。やっぱりライヴハウス意外で会いたくねえわ(苦笑)。きわめて特異な存在。

お聴きなさい : PARRICIDE AGENT SERVICE

The Hemophiliac Dream

5ive / The Hemophiliac Dream(2002)

イギリスのアイドルグループじゃなく、マサチューセッツのポストメタル/スラッジ・バンドの2曲入りEP。下記にあげた22分にも及ぶ1曲目がとにかく凄い。”モグワイ meets スラッジ”の大爆撃。激重リフとリズムの応酬による轟音の濁流は、他の追随を許そうとしないレベル。未知のトリップ感をあなたに。

お聴きなさい : The Hemophiliac Dream Part.1

Waking Season

Caspian / Waking Season(2012)

近年のインスト・バンドでは抜きんでた存在感を放つ新世代轟音ポストロック・バンドの3作目。職人技ともいうべき丹念に織り上げる轟音と叙情の交錯を肝に、本作も展開して心地よいカタルシスを誘う。自身の音楽に対する揺るぎない想いがあるからこその説得力が備わった秀作。2013年8月にベーシストが死去するという危機に直面するも、活動を継続している。

お聴きなさい : Waking Season

Gifts from Enola

Gifts From Enola / Gifts From Enola(2010)

“運命の爆撃機”という冠名を持つヴァージニアのインスト・バンドの3作目。ゆらめき輝く美しい旋律、品性を加える煌めいた電子音などは控えめになっていて、猛然と眼前を揺り動かす轟音山脈が肝。本作ではマスロック~ハードコアっぽい感触が強くなっているのもポイントだろう。しかしながら、2013年に解散している。

お聴きなさい : Dime And Suture

 Young Mountain

This Will Destroy You / Young Mountain(2006)

オースティンの轟音インスト・バンドの1stアルバム。同郷のExplosions In The Skyのように静から動へと徐々に転換していくインストを身上としている。可憐な鍵盤による装飾を挟むものの、純度の高いメロディやノスタルジックな旋律が折り重なり、圧力を高めながら美しい轟音へと発展していく。ちなみに一番好きな曲は、次作のこの曲です。

お聴きなさい : Quiet

allglory

 

TotorRo / All Glory To John Baltor(2011)

fago.sepiaのベーシストが加入?後のマスポップ路線が好評でございますが、この1stアルバムの轟音ポストロック~ポストメタルぶりはお見事。リリカルな旋律が舞い踊り、美しいトレモロが飛翔し、幾重にも重なって厚みを増して彩られていく多幸感ある轟音が降り注いでは、恍惚へ。傑作です。今でも本作のラスト曲は、アレンジ変えてライヴでやってるらしいですよ。

 お聴きなさい : The Yellow One

Radiance Of Shadows

Nadja / Radiance Of Shadows(2007)

結婚したことを機にせっせと作品を生み出し続けている夫婦の07年発表5thフルアルバム。猛吹雪の轟音ノイズ~エレクトロニクスが彼等の作品の中でも最もヘヴィに響く、全3曲79分の長編ドゥーム/ドローン叙情詩。

お聴きなさい: Now I Am Become Death, Destroyer~

Alchemic Heart

Vampillia / Alchemic Heart(2011)

関西のブルータル・おもしろ・オーケストラのわりと真面目な作品。Nadjaとのコラボをあげようと思ったが、Pitchforkで謎の8.0を獲得したこれを選びました。”リスニングによって創造される美しい原風景が楽曲が終わるつれ破壊されていく”というコンセプトが基らしいが、ピアノやストリングスの悲壮な雰囲気を生み、ギターノイズがより暗黒に落としこむ。ゴッドおばさんことJarboe(ex-Swans)も参加し、厳かで神聖な世界観を作り上げている。

お聴きなさい: Sea

Kodiak (Collection)

Kodiak / Kodiak(2007)

ドイツの轟音エクスペリメンタル・ドローン系3人組の2枚組のコレクションCD。Nadjaとスプリット作品を発表しているが、負けず劣らずの轟音讃歌。負の感情を思う存分に放出して作り上げたどす黒い世界観にベッキーすら元気を失う。ちなみにDenovaliからリリースされた本作は、一部を除いて彼等の楽曲を網羅している。しかし、既に解散・・・。

 お聴きなさい : Town Of Machine

Weighing Souls With Sand

The Angelic Process / Weighing Souls With Sand(2007)

ジョージア州アセンズの夫婦デュオによる3rdアルバムにして遺作。吹雪のようなノイズと心地良い浮遊感が同居した音像は、まるでJesuとNadjaの邂逅の如き。超重厚な迫力とスケールで迫りくるこの音像は相当なインパクトを誇る。しかしながら、メンバーの1人がこの世を去り、このユニットは終わりを告げてしまった。

 お聴きなさい : Million Year Summer

Year Of No Light 'Ausserwelt'

Year Of No Light / Ausserwelt(2010)

フランス・ボルドーを拠点に活動するポストメタル系バンドの2ndアルバム。1stアルバム発表後にヴォーカリストが脱退したことで、ブリザード吹き荒れる轟音インストへ転向したのが本作だが、トリプルギター+ツインドラムの破格の音圧にあらゆる感情が粉砕されます。

 お聴きなさい : Perséphone

L' Arrivée De La Terne Mort Triomphante

Gnaw Their Tongues / L’Arrivée de la Terne Mort Triomphante(2010)

はい、悪寒悪寒。はい、断末魔断末魔。はい、地獄地獄。De Magia VeterumやSeiromなどのプロジェクトもやってる、オランダのMoriesおじさんの仮の姿のひとつ。アヴァンギャルド・轟音ノイズ漬けにされます。ヤグるでお馴染みの矢口さんもこれ聴いたらどうでしょうか。鬼束ちひろさんは本作で身を清められました(大嘘)

お聴きなさい : L’Arrivée de la Terne Mort Triomphante

rebirths

thisquietarmy / Rebirths(2014)

カナダ・モントリオールのギタリストであるEric Quachによる、アンビエント/エクスペリメンタル音楽系を中心に据えたソロプロジェクトの編集盤。外角低めに丁寧に投げとこうって感じの顔をしているが、眩惑のアンビエント~瞑想的なドローン~吹雪のような轟音と移り変わるエクスペリメンタルな作風で、コアな層から支持を受けている。2014年10月には初来日ツアーで日本の人々を魅了。

お聴きなさい : Revival MMXIV

The Exquisite Death of Saxon Shore

Saxon Shore / The Exquisite Death of Saxon Shore(2005)

ポストロックといって彼等は忘れてはいかん。ペルシヴェニアのインスト・バンドの3作目である。純度の高いクリアな音色で心を鷲づかみにする美麗なサウンドスケープが特徴であり、あくまで轟音がさらす荒涼感は控えめに、静寂による引きの部分に美学を感じさせるつくり。ただ、デイヴ・フリッドマンがプロデュースを担当したことで音の強度は保っている。09年の来日公演は良かったなあ。ベーシストの落花生ばりのスキンヘッドがナイスでもある。

お聴きなさい : The Revolution Will Be Streaming

Eternal Movement

Tides From Nebula / Eternal Movement(2013)

ポーランド・ワルシャワの4人組インスト・バンドの3rdアルバム。音楽的には、Explosions In The Sky以降のインスト・ミュージックの流れに沿ったもので、クリーン・トーンを主体に紡がれる楽曲はエメラルドの様な煌きを放つ。ロックの持つダイナミズムと珠玉のハーモニー、味わい深い作品です。

お聴きなさい : Only With Presence

Not for Want of Trying + 4

Maybeshewill / Not For Want Of Trying(2008)

「65daysofstatic以降、最大の事件」と評されたりもしたUKバンドの1stアルバム。音楽性もまさしく65dosの影響を濃く滲ませた作風で、荒々しく掻き鳴らされるギターにドリルンベース/ブレイクビーツが絡むもの。冷やかな叙情性と猛々しい轟音が見事に結実してバーストしていく様はかなり刺さるし、痺れる。ちなみに2014年発表の最新作はエレクトロの可憐な美が引き立つ作品だった。

お聴きなさい : The Paris Hilton Sex Tape

Mitau

Audrey Fall / Mitau(2014)

バルト三国のひとつである、ラトビア共和国を拠点に活動するインストゥルメンタル・カルテットの初作。音楽的に近いのはRussian Circlesで、静と動の鮮やかなコントラストをプログレッシヴな構成でもって表出してみせる。全10曲を通して奏でられる重く美しいインストは、現在活躍しているバンド達に負けない光を放つものだろう。特に#6「Valdeka」に胸が打つ。

お聴きなさい : Valdeka

Idolum

UFOmammut / Idolum (2008)

イタリアのドゥーム/サイケ・バンドの4作目。平衡感覚を破壊するほどの大音圧はSUNN O)))に接近する場面もあるし、激遅激重の悪夢にはElectric Wizard、理知的なポストメタルの意匠はISIS、宇宙系サイケ・トリップ感はHawkwindとあらゆる素養を受け継ぎながら、驚くほどの探究心と表現力で練り上げてドープな世界を築き上げている。取扱注意。

お聴きなさい : Stigma

Live Recording 8.10.2011

Lento / Live Recording 8.10.2011 (2012)

トリプルギターによる度を越えた驚異の音圧を武器に、上記のUfomammutと共に世界を震撼させている5人組。2ndアルバム『Icon』の破格の音圧とどす黒い世界観が強烈だけど、このライヴ盤はさらに凄い。奈落の底を見る激震の音楽と化してます。

お聴きなさい : Need(Live)

Supernaturals Record One (Standard Edition)

UFOmammut – Lento / Super Naturals Record One(2007)

はい、その上記2バンドの組み合わせによるコラボ作。ドラゴンボールでいえば、【カカロット + ベジータ = ベジット】な状態なので、もちろん凶悪重音祭になります。

お聴きなさい : Down

Karpatia

Omega Massif / Karpartia(2011)

ドイツのインスト・スラッジ・バンド、Omega Massifの2作目。上記のLentoと比肩する超重量級インストを轟かせるが、もう少しポストロック的な要素を取り入れて壮絶なサウンドを形成する。特に一旦スイッチが入ってからの轟音の威力は半端ではない。あらゆるものを薙ぎ倒す重い快作。これもDenovaliから出ております。しかし、2014年に残念ながら解散。

お聴きなさい : Steinernes Meer

Sunbather

Deafheaven / Sunbather(2013)

Pitchforkの2013年間ベストアルバム6位に選出されるまでに飛躍した、DEATHWISHの刺客からの2ndアルバム。「激情ハードコア+シューゲイズ・ブラック」を軸とした構成をより陽性に傾けた作風で、強力でございます。1曲目が人気だけど、苛烈なブラックメタルからEITSばりの多幸感で包み込む7曲目が個人的にはベスト。あと、モグワイのカバー曲もやってます(12年の来日公演でも披露)

お聴きなさい : Punk Rock / Cody(Mogwai Cover)

Aurora [帯解説・ボーナストラック収録 / 国内盤] (TRCP162)

Ben Frost / A U R O R A(2014)

アイスランドを拠点に活動するオーストラリア出身の電子音楽家の4thアルバム。根幹はエレクトロニクスを起点とした電子音楽であり、近年のインダストリアル~ドローン・ドゥームといった流れを持つ作風。鼓膜が擦れるようなノイズの応酬の裏側で、優美でエレガンスな一面が顔を見せることもある。忘却の彼方へと押し流す轟音ノイズ流星群。某インタビューを読んだ時は超神経質な人だと思ったが、大阪のライヴ後はリンゴを丸かじりするワイルドなヒゲ魔神だった。

お聴きなさい : Venter

Going Places

Yellow Swans / Going Places(2010)

Pete Swanson在籍の轟音ノイズ・デュオのラスト・アルバム。「轟音ノイズ版Tim Hecker」などと評されておりましたが、ギターノイズを幾重も折り重ねながら、昇天の音像へと変貌していく様は圧巻である。

お聴きなさい : Going Places

Hollow Realm

Talons / Hollow Realm(2010)

UKのポストロック/マスロック6人組の1stアルバム。ヴァイオリン×2、ギター×2、べースにドラムという特殊な編成にまず注目がいくが、扇情的な轟音ポストロック、過剰で複雑な展開ではじけ飛ぶマスロックを有したそのサウンドは、圧倒的な力強さを持っている。2014年には待望の2ndアルバムをリリースした。

お聴きなさい : St. Mary’s Will Be The Death of Us All

腦海群島/ISLANDS ON THE OCEAN OF THE MIND 腦海群島

Sugar Plum Ferry / Islands on the Ocean of the Mind(2010)

1998年からコンスタントに活動を続けている台湾のインスト・ポストロックの3作目。初期モグワイやExplosions in the skyのように儚げなアルペジオや切ないフレーズを重ねながら、逞しいリズムセクションに乗せて、轟音バーストする王道中の王道ポストロックであるが、ナチュラルな展開と豊かな起伏がとても良い。フジロック’11のジプシーアヴァロンにて好演を見せたのも記憶に残っている。

お聴きなさい : The Tolling Bell

boneville

boneville occident / album demo(2014)

関西を拠点に活動する轟音ポストロック系プロジェクト。バンドの頭脳である浮田貴大を核として、リスペクトしているというSUNN O)))、GY!BE、65daysofstatic等に影響を受けながらも、アンプの要塞から放たれる轟音にエレクトロニカ、ブレイクビーツ等を交えたサウンドが武器である。ライヴでは映像効果も用いており、五感を強く刺激される。来年辺りに1stアルバム出して欲しいですね。

お聴きなさい : correia

ascension

OVUM / ascension(2013)

国産轟音系インストゥメンタル・バンドの2作目。MogwaiやEITS、MONOの系譜にありつつ、繊細でノスタルジックな曲調が目立った前作からすると、一層引き締まった重厚なグルーヴやダイナミズムによって肉体性が増したのが本作の特徴である。多くの人々の心を動かす激動美麗のインストゥルメンタル。積極的に海外公演も行っている。

お聴きなさい : the prayer anthem

4 Bombs

Xinlisupreme / 4 Bombs(2012)

イギリスのFatCat Recordsから作品をリリースしたことでも知られる国産の轟音エレクトロニカ・ユニットの10年ぶりの5曲入りEP。空間を歪ませるほどのノイズが飛び交う中で、煌めくエレクトロニカが哀切とした物語へと引き込む。その見事なまでに美しいサウンド・デザインが各地で高評価を得た。

お聴きなさい : Seaside Voice Guitar B.C.

On The Eternal Boundary

Archaique Smile / On The Eternal Boundary(2013)

都内を中心に精力的に活動を続けているインスト・バンドの1stフルアルバム。丁寧に紡がれる美旋律、情熱を持って掻き鳴らされる轟音が繋ぐ昇天。まさにこの音楽は、世界を代表するインストの雄であるMogwai、Explosions In The Sky、そして日本のMONO等が切り拓いた地平を引き継ぐ。大河のような流れを持つ全5曲約45分から感じさせる清新なエネルギー。温かい希望を高らかと奏でる堂々の1stアルバム。弊サイトでインタビュー掲載中です。

お聴きなさい : Melting Mind

Sines

Jakob / Sines(2014)

1998年から活動しているニュージーランドのインスト・トリオの久しぶりの新作。容姿からして年季入ってるし、髪が危険なメンバーもおりますが、静から動を愚直なまでに研磨して昇華してきたことを本作でも証明している。本作のリードトラックのMVもとても地味だが、そこが彼等のお味。

お聴きなさい : Blind Them With Science

God Is An Astronaut (2011 Remastered Edition)

God Is An Astronaut / God Is An Astronaut(2008)

アイルランドのポストロック・バンド4作目。ギターの美旋律による五月雨とメランコリックに紡がれるアルペジオに加え、リリカルなピアノやストリングスを絡めて大きくてふくよかな曲線を描くようなインストという仕様は、これまでとそこまで大差は無し。ただ、荒々しいギターやドラムが前作以上に激しいダイナミズムを全面に出てきて、静と動のコントラストをさらに鮮やかに見せている。ジャケットは超サイヤ人化してるところなのか?が長年の疑問。

お聴きなさい : Zodiac

uttc

Up There: The Clouds / Up There: The Clouds(2009)

 イタリア・リミニの轟音ポストロック・バンドによる4曲入りEP。「激情化したCaspian」や「重厚なスケール感を伴って飛翔していくThis Will Destroy You」なんて例えができるかもしれない存在で、静と動のコントラストを軸足に据えながらも、強靭な推進力と突き抜ける飛翔感が凄まじい。情熱と美を湛えた世界が打ち立てられている。

お聴きなさい : The Last Glimpse Of Hope In My Eyes

Iowa [Explicit]

SlipKnoT / IOWA(2001)

「え、なんで」となると思いますが、わたくしが初めてちゃんと聴いた洋楽のアルバムですし、そういうこともあって選んでます。これで色んな耐性がついたんだろうなあ、きっと。

今でも悶絶ものの『スベテヲ破壊ス・・・』

お聴きなさい : People=Shit

The Seer

Swans / The Seer(2012)

完全に年季の入ったオッサン達の復活2作目。本気の本気。CD2枚組11曲120分にも及ぶ超大作。円熟期を迎えたSwansというフィルターを通した楽曲の数々は、フォークからオルタナからノイズ、プログレ等をごった煮しながら一大暗黒巨編としてそびえ立つ。2014年発表の『To Be Kind』でも格の違いを見せつけた。

お聴きなさい : The Seer

 

 

 

 最終的には「時代だとか流行だとかよく解んねぇけど要は轟音でありゃそれでいいんじゃねぇの」って感じです。さあ、あなたも明日から轟音生活のスタートだ(注:既に始まってる人達はケイゾク)。

 

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