2014/06/21 いいにおいのするNADJA再来日、MOSSENEK初来日、Vampilliaレコ発ツアー @ 名古屋新栄VIO

iinioi_nadja1

カナダの神秘、Nadjaが約2年半ぶりに再来日を果たした。前回は、名古屋に来てないので東京まで見に行きましたが、今回は嬉しい事に名古屋公演あり。しかもオシャレなLounge Vioでその轟音を堪能できるという。もちろんVampillia招聘の元でのツアーであり、彼等の1stアルバムレコ発ツアー、さらにはMick BarrのユニットであるMossenekも初来日を果たすという事で、大きな期待を抱いて会場へと向かった。早く着きすぎて一番最初に入場してしまったのには笑ったが。

140621_2

  「おいおい、全然人いないけど始めちゃうの?」「もうちょっと待ちましょう」って感じで、いつスタートするのかバタバタしてた中で、出演が急遽決まったNOISECONCRETEさんが15分押しぐらいで初陣を飾る。メルツバウ的な頭痛くなるノイズを掻き鳴らし・・・と思ってたら、始まって2分ぐらいで操ってた機材をぶっ倒し、ガッツポーズを決めて終了。「2分で終わりだ」と言わんばかりの瞬間芸で、愛知県民の頭に?とノイズを叩きこんで彼は去っていったのだった。

 

140621_13 140621_19

そして、今宵も暴れ散らかし、ネタも盛り込む衝撃/笑撃のVampilliaである。この日は吉田達也氏と竜巻氏のツインドラム含む9人編成で、レコ発ツアーと銘打っただけあって1stアルバムからの選曲を主体にライヴが進む。っていうかほぼ曲順に沿ってやっていた。「my beautiful twisted nightmares in aurora rainbow darkness 」~「Ice Fist」というお決まりのスタートで会場を沸かせ、「Hiuta」でさらなる美と激の音楽体感を提供する。「seijaku」なんてライヴでほとんど聴いた事がなかったのだが、レコ発ということできっちりと披露していたのも印象深い。

そんな中で注目のモンゴロイドは、毛むくじゃらの衣装を着て、ポータブルの台車で登場。相変わらず狂っていらっしゃるのだが、ついに今日のライヴでは布団持ってきて寝始める、というE難度の荒技を繰り出して笑いを誘う。前日のライヴでは三角コーンを頭に被ってたみたいだが、変なことやりたがりーのだからどうしようもないな(笑)。でも、それを楽しみにしてるところがあるからなあ。聴いた話だと、今回もちゃんと梯子芸は用意していたらしいんだけどね(笑)。

終盤は、シガーロスの奏でるような天上へと向かう「Von」がカタルシスをもたらし、「endless summer」が美醜の轟音を撒き散らす。ラストはスペシャルなギタリスト、Mick Barrが加わっての苛烈な黒メタル「good religion」が見えない暗黒へと連れ出して終了となった。終わってすぐさま物販の宣伝するミッチ氏は相変わらず(笑)。愛知県に住みながら、ここ3カ月で4回もVampilliaを見てる奇特な自分ではありますが、本日のライヴもエンターテイメントに溢れており、凄く楽しめました。

 

140621_4

これについても触れとかないとね。ということで、Vampilliaのライヴ前にお馴染みのミッチ氏の前説ですが、この日は「僕は持ちネタが108つあります。今日は言われた番号のネタをここですぐやります。」→お客さんに選ばせて”108″に指名が入る→「それではご覧ください。SIAM SHADEの顔マネ」→前田敦子からの電話→結構ウけたので「今日はもうVampilliaでベースを弾かなくていい」と満足して一旦はけていきました(笑)。

 

140621_23

え、次なの!?トリじゃないの!?という感じで気付いたら始まってたNadja。机の上にエフェクターを並べ、それを挟んで2人が演奏するという形は変わってないし、リアがステージから背を向けて演奏するスタイルもそのままである。ただ、今回は全編に渡ってVJがついてて、視覚に訴えかける要素をプラス。

ゆったりとした反復とうねり、轟音。これを体感しに来たんだという要素が序盤から十二分に感じられるもので、その中に柔らかさや美しさ、ロマンを感じるのが彼等の特徴だろう。デリケートに折り重なったことで生まれる音響美は、至福の心地良さを提供する。ただ、音自体は前回に見た方が大きかったように思うが(会場の問題もあるが)、低音による震動がスピーカーを倒すほどの力は持っていた。エイダン・ベイカー先生は、エフェクターを細かく操作したり、ボウイング奏法を待ちだしたりと揺らぎと変化を巧みにもたらし、リアのベースも脅威の重低音を鳴らす。終盤でさらに音圧を増してきた時は、体中に浄化作用が働く。そんなNadjaの奏でた宇宙に酔い続けた約35分であった。ちなみに名古屋では「Thaumogenesis」を短縮Verを披露していたと思うので参考までに。

 

140621_28 140621_34

ラストがKralliceのMick BarrとAll Scarsで活動したChuck Bettisのプロジェクト、Mossenek。基本はラップトップと絶叫系ヴォーカルのChuck、高速トレモロ・ギターのMickで前衛的なサウンドを追及したものだったが、これもまた脳内に?を並べていく様なものでございました。2人が掛け合いの様に曲を進めていくんだけども、これは意味わかんねえし、置き去りにされるって(笑)。まあ、ミック・バーのギターも意味わかんねえ超人ぶりだったけど。

15分ぐらいやったところで、まさかのスペシャル・ゲストとしてSAX RUINSが登場し、2つのユニットがぶつかり合う事でさらに混沌としたものへと変貌。凄まじいという他ない即興が繰り広げられて、口あんぐり。小埜さんが名古屋在住だから、こうして名古屋だけ特別なものが見れたので、良かったなと思います。それに「ワンモォォォ!」と右手を突き上げて陽気にアンコールに応えたミック・バーはかわいかった(笑)。

 

140621_38 140621_39

物販購入物。左がVampilliaの物販で今ツアーから販売開始された1stアルバムの海外版となる『some nightmares take you aurola rainbow darkness』、Nadjaとの新しいコラボ作『ɪmpəˈfɛkʃ(ə)n』、ついに日本限定でCD化された『White Silence』。そして右がNadjaの方で『Radiance Of Shadows(新装盤)』とTokyo Jupiterさんからリリースの『Tangled EP』。

ちなみにVampillliaの物販で5,000円買ったら、ミッチ氏の新ネタが一個見れましたw まだ完成してないネタなんですけど、もしかしたらライヴでやるかもしれないので内容は言わないようにしときます。ちなみに10,000円買ったら、ミッチ氏の全裸が見れるらしいよ(笑)。

お読みいただきありがとうございました!
タップできる目次