2014/07/19 sleepytime trio Japan Tour 2014 @ 名古屋タイトロープ

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 Sleepytime Trioの初来日公演である。Lovitt Recordsの看板バンドとして、またバージニアの伝説とまで言われたポストハードコア・バンドのまさかまさかの来日。驚愕のニュースである。招聘したのはSay Hello To Never Recordingsで、2012年に第1回が行われて好評を博したエモ/ハードコア系フェスであるSUMMER MEETINGの今年トリとして彼等は出演。そんな彼等の東京以外で唯一組まれた地方公演である名古屋編に足を運んだ。

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 オープニングを飾ったのが、Sleepytime Trioを名古屋へと招聘したstiffslackの新川氏が率いるkmkms(キメキメズ)。mudy on the昨晩やTHE ANCHORSといったバンドのメンバーが揃っている5人組なのだが、レーベル・カラーである90’sエモ~ポストハードコアのような音を出してるんだと勝手に予想していた。当然そこにリンクしている部分もあるけれど、もっとカオティック系ハードコア寄り。Sleepytime Trioにも通ずる激情と瞬発力、それにDEATHWISHっぽい感触もパッケージしたようで、会場内に喧騒を巻き起こしていく。こんな忙しなくやかましいサウンドを叩きつけられれば、自然と昂揚感が高まるってもの。

 それにenvyのテツさん風に猫背で歌うヴォーカルの人がやたらと動き回っていて、フロアに降りてきて歌うわ、寝っ転がって叫び出すわで、鳥居みゆき病を発症していた。「kmkms、持ち時間は30分なんですが、普通にやると15分で終わっちゃいます」って宣言通りに1曲1曲は2分~3分程度なのでかなり短く終わってしまったが、それでもその瞬発力と激しさは単純に惹かれるものがあった。企画バンドだろ?いやいや、そんな生半可なもんじゃないっすよ!ってのは十分過ぎるぐらいにパフォーマンスからは、伝わってきたしね。

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 続いては、東京よりお越しのTHE GHAN。Detrytus、threadyarn、elica、SEGWEIといった名の通った国産ハードコア・バンドのメンバーによって結成された4人組バンドで、90’sオルタナ/ポストハードコアを基本線に鍛え上げたサウンドは、かなり強烈である。1stアルバム『jungle』も魅力的であった。

 ライヴでも初っ端にぶちかました「time」からグイグイ、ゴリゴリきてます。重厚なサウンドで向う見ずな勢いで突っ走る。エモーショナルな絶唱、キメるところキメるアンサンブル、鳴り響く爆音が熱い熱い。ドラムの人が大丈夫かなってぐらいかなり前かがみで叩いててるのは気になったけども、変則的な「 flash light」、サイケデリックな荒野を奏でる「ghosts」、妖しくダークに蠢く「stain」にしても生々しい迫力があって気圧される。結成して2年ぐらいのようだけど、それぞれのバンドでのキャリアも還元されている感じで、初期衝動と安定感を持ってどっしりと構えている感じ。さらには要所で腰の乗った右ストレートが入ってくる。この緩急と強弱の使い分けの巧さも特色だろう。ベースの方がハンチングが脱げていたほど激しくて勢いが良かった「want」、それにラストで荒々しくぶち抜いた「boundary line」と怒涛の後半を駆け抜けて約35分のステージを終えた。予想以上のカッコよさであった。

 MCでも話していたが、下手のギタリストの方がsleepytime trioに対して並々ならぬ想いを持っているらしく、本日の共演は人生でも忘れられない出来事でしょう。でも、名古屋は日本でも重要な土地って言ってましたけど、外タレの来日公演で恐ろしいぐらい人が入らない辺境地であることは覚えておいていただきたい(笑)。でも、sleepytime trioに関しては満員に近いぐらいの動員であったそうだが。それにしても、真ん中のギターの人、アルコ&ピースの酒井じゃねえか(似てた)。

 ‐‐‐setlist‐‐‐
time / flash light / ghosts / stain / asking you / want / whitemanday / boundary line

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 いよいよレジェンドです。その割に頭がツルツルしちゃってるけど(一人だけ)。しかし、結論から言わせてもらうと、思い出再結成ではまるで無い爆発的な衝動のライヴであった。「All Ease」で早くも打ちのめしにきて、約100秒の爆撃「Jesus Extract」でフロアは混沌とした状態へと豹変。波の様にうねり、モッシュも一気に激しさを増す中で。フロント3人が代わる代わる熱い絶唱を聴かせ、タイトなアンサンブルで緩急自在に攻め立ててみせる。数多の人々を狂わせてきたハードコアの凄み/重みを会場に証明してみせているのだ。

 個人的には、90’sエモ~ポストハードコアブームがきた2年前ぐらいに彼等のアルバム『Memory Minus』を買って聴いただけなので、深い思い入れがあるわけじゃない。もう次に見れるかわかんないから、見ておかんきゃっていう気持ちで見に来たんだけど、このピリッとした緊張感と全身全霊のパフォーマンスに思わず胸が熱くなる。それでもMCでは、鬼神のような演奏から一転して柔和で優しくなる。こんなギャップも魅力的であった。

 その後も「Lancing Organic」や「Butter Scaryflies」、「 Onomatopoiea」とカオティックな衝動を叩きつけ、臨界点を超えていくラストは一撃必殺の「Rock Candy」で息の根を止めにかかる。まさに稲妻のような衝撃を残して4人はステージから去った。ほどなくして起こったアンコールには、ギタリストの人がひとりだけ出てきて前方の方の客を数人ハグして、騒動を収めてみせた(笑)。レジェンドの実に人間味のある終わらせ方だった。いやあ、凄い。

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 ‐‐‐setlist‐‐‐
All Ease / Jesus Extract / Like My Plain / Flake City / New Jello / I’m Not A Spy / Lancing Organic / Not Without My Swimmies / 30 Equals / Speak Again Twice / Butter Scaryflies / Onomatopoiea / Rock Candy

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