2014/09/06 黒夢「TOUR 2014 BEFORE THE NEXT SLEEP VOL.1 夢は鞭」 @ ZEPP NAGOYA

 kuroyume96

 事実上のラストと銘打った全51公演にも及ぶロングツアー「BEFORE THE NEXT SLEEP」を敢行中の黒夢。人時の誕生日にあたる7月19日のZEPP NAGOYA公演を皮切りにツアーが始動し、金沢や仙台、鹿児島公演などの10公演を終えて、再びここ名古屋に戻ってきた。個人的には、20年前の再現に圧倒された「地獄の三夜」に続いての2度目の黒夢であり、普段着の黒夢のライヴは初となる。そして、なんといっても9月6日、”クロの日”に名古屋で迎える黒夢なのだから、特別にならないわけがない。ちなみに去年はライヴビューイングの方に足を運びました。

 ライヴは珍しくほぼ定刻(18時)に始まったことにとにかく驚いたけど、鉄板の「FAKE STAR」からラストの「Like @ Angel」までキャリアのベストといえるセットリストで、僕らの小さな王国である名古屋を揺らした。本編では、歳を重ねても衝動も勢いもそのままのパンキッシュな黒夢。序盤は、再結成以降の「13 new ache」や「White Movie Lush」、さらには新作『黒と影』から「I HATE YOUR POPSTAR LIFE」で会場を温めていく。「HELLO, CP ISOLATION」で『CORKSCREW』の刃を抜いてからは、山あり谷ありの怒涛の展開。途中、人時の20分以上に及んだベースソロ・コーナーで彼にスポットライトを当てつつ、「MASTURBATING SMILE」からは凄まじい勢いで駆け抜けていった。「BAD SPEED PLAY」で頭を飛ばし、「後遺症」で頭を飛ばし、「SICK」で頭を飛ばす。お決まりとはいえ、この破壊力ときたら凄まじいという他ない。今でも凄いのに、かつての彼等のライヴはこれ以上の衝撃だったのだろうか。

 合間には、よく喋るようになった清春先生のトーク、トーク、これまたトーク。まだ3曲目終わったばかりなのに「今日も男ばっかりで嫌です。帰りたいです。訴えてやる!」と愚痴り始め、新入社員のサポートドラマーのかどしゅんたろう氏(芸名)が思いっきりミスった時は「反省会、反省会!」と訴え、「西川さんマジックで知らぬ間に(イナズマロック フェス)トリに決まってたんですけど、(トリは)加藤ミリヤとかで良くない?」と愚痴る。「FREE LOVE, FREE SEX, FREE SPEECH」の途中では、ぶちキレてマイクを叩きつけて、ステージからはけていくハプニングもあった(汗)。戻ってきてからは「ポップス歌手じゃないんで、こういうこともあります。自由に生きてます。」と笑わせる清春。やはり西川アニキに「TOKYOが狂ってるんじゃない、あなた自身が狂ってることにまだ気づいてないの。」と言わせるだけある(笑)。

 迷える百合達~Romance of Scarlet~ EMI 1994-1998 Best Or Worst FAKE STAR~I’M JUST A JAPANESE FAKE ROCKER~

 アンコールは、清春と人時の2人だけの「REASON OF MY SELF」のアコースティックVersionから始まり、しっとりと聴かせる。こうやって2人がアコギで演奏するなんてシーンは今まであったかどうかはわからないが、丁寧に爪弾かれるアコギの旋律に清春の艶やかな歌声が響き渡るこの曲に、会場は酔いしれていた。そして、清春がそのままアコギを用いた「少年」は、スロウテンポのメロウVersionで披露され、K-A-Zさんはクリーントーンのギターを響かせ、人時は指弾きで心地よいベースラインを奏で、かどしゅん氏もゆるやかにテンポを刻む。弦を一本切ってしまったが最後まで弾いて歌い切る清春、彼曰く「静かにやると(少年は)いい曲なんだよね」だそうで(笑)。でも、ライヴでやるつもりではなかったようだけど、こういう別バージョンを披露してくれるのもクロの日の名古屋という特権なんだろう。

 そして、ここからは昔からは想像もつかないヒット・シングルの連発。「崩れそうな夜には ずっとリズム刻むよ」と歌う「Spray」に名古屋を鮮やかに色づかせた「BEAMS」、2回目のアンコールで「Miss MOONLIGHT」~「SEE YOU」と続く。そして、メジャーデビュー・シングルである「for dear」まで飛び出したことには感慨深いものがある。10数年封印してきたこの曲が、1/29の日本武道館や地獄の三夜を経て、こうしてお披露目されているのが不思議といえば不思議。けれども、彼等にはもう制約などないのだろう。それはまた新旧の時代を超えて、黒夢がいくつもの名曲を生んできたことの証でもある。

 再びのアンコール。まずは壮大な「アロン」が演奏され、続いて「僕らの王国を揺らしましょう。僕らの小さな王国を」と訴えてから「KINGDOM」が今ツアーで初披露。美しいアルペジオから重厚壮大に展開する本曲は、黒夢流のポストメタルと言える楽曲だろう。個人的には再結成後の一番好きな曲である。クライマックスの「ラ~ラ~ラ~ラ~」の合唱では、清春と人時が2人で一緒にお立ち台から、観客がつくり上げる光景を感慨深そうに眺めていたのが印象的だった。「(この曲は)名古屋で最初にやりたかったんだよね」という清春の言葉に観客も応え、一体となって美しい時間を刻んだのである。

 最後は「天使の羽で破壊せよー」の煽りから「Like @ Angel」を全員で大合唱。4時間強にも及んだ感傷と衝撃が入り交じるクロの日の黒夢の名古屋公演は、こうして熱く熱く締めくくられたのであった。「名古屋の黒夢でした」と何度も言い残し、はけていく清春。人時がMCで話したようにライヴの本編では色々なことがあったけれど、去り際のメンバーからは充実した表情が見受けられた。ただ、最後と銘打ったこのロングツアーの灼熱のエピローグはまだまだ先にあるはず。昨日より今日、今日より明日、明日より明後日と最新を更新ながら、彼等は2015年2月9日まで駆け抜けていくのだろう。

 次の名古屋公演は、1996年以来となる「BOYS ONLY」公演。僕は足を運ぶ予定です。そして、BOYS ONLYのライヴについて女子に関しては、「女は待機、迷わず待機。出勤調整。待機できる女性になってください」とのこと。それが清春先生の教えだから(笑)。

‐‐‐setlist‐‐‐
00.ZERO
01.FAKE STAR
02.13 new ache
03.White Lush Movie
04.I HATE YOUR POPSTAR LIFE
05.FREE LOVE, FREE SEX, FREE SPEECH(8割演奏後、途中終了)
06.FREE LOVE, FREE SEX, FREE SPEECH(やり直し)
07.A LULL IN THE RAIN
08.HELLO, CP ISOLATION
09.YA-YA-YA!
10.Heavenly
11.Love Me Do
12.MIND BREAKER
13.人時 Bass Solo
14.MASTURBATING SMILE
15.FASTER BEAT
16.BAD SPEED PLAY
17.BARTER
18.C.Y.HEAD
19.CANDY
20.ROCK’N’ROLL
21.後遺症-aftereffect-
22.Sick

‐‐‐encore1‐‐‐
23.REASON OF MYSELF(ACOUSTIC Version)
24.少年(Slow Version)
25.Spray
26.DRIVE
27.BEAMS

‐‐‐encore2‐‐‐
28.Miss MOONLIGHT
29.SEE YOU
30.for dear

‐‐‐encore3‐‐‐
31.アロン
32.KINGDOM
33.Like @ Angel

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