2015/01/13 MONO「Rays of Darkness / The Last Dawn – Japan Tour 2015」@ 名古屋CLUB UPSET

『The Last Dawn』が光をテーマ

 昨年11月に2枚同時リリースしたフルアルバム『The Last Dawn』『Rays of Darkness』を引っさげた全国ツアー。東名阪に仙台を含めた全4公演が組まれ、アルバムに参加したenvyのヴォーカリストである深川哲也氏が、全公演に帯同する貴重なツアーとなりました。前日の1月17日には、阪神・淡路大震災からちょうど20年を迎えた大阪で公演を行い、音楽で光を分かち合う。

 厳粛な空気に包まれる中、新作からの「Recoil, Ignite」を皮切りにライヴはスタート。黒を基調とした服装に身を包んだ4人は、ひとつの大きな物語を狂おしく繊細な表現で紡いでいく。2枚同時リリースとなった新作は『ザ・ラスト・ドーン』が光を、『レイズ・オブ・ダークネス』が闇をテーマに制作。

『Ray of Darkness』が闇をテーマ

 これまで通りに静から動へと移り変わっていく手法が基本となってはいるが、ここ数作において顕著だったクラシックやオーケストラの要素が薄まり、4人による初期のバンド・サウンドへと回帰している。「Recoil, Ignite」は特にその傾向を感じ、終盤における凶暴なノイズからは初期の楽曲「com(?)」を思い出させるほどの怒りと激しさが伝わった。

 Takaさんの指揮者のような素振りから導かれた「Kanata」はロマンティックな曲調で魅了し、「Pure As Snow」はエフェクターを駆使しての脅威的な音圧に戦慄が走る。光と闇、希望と絶望などの表裏一体のものを突き詰め、音楽に投影してきた者達だからこその表現力。そういえば、開演前のBGMをこれまでに多かったクラシックやオペラを基調としたものから、Corrupted(関西のハードコア・バンド)に変更していた事に驚いたが、人間の深い部分に響く音楽を創造するという点で、MONOとCorruptedは共通しているように思う。

MONO屈指の名作『Hymn to the Immortal Wind』

 深川哲也(envy)を迎えての「ザ・ハンズ・ザット・トゥルース・ザ・トゥルース」では4人の重厚な演奏に、深川の体の内側から絞りだすような絶叫が交錯することで、混沌はさらに深まっていく。長年にわたって盟友として共に戦い、歩んできた者同士の共鳴を初めてステージでみることができた。

 MONOはかつてオーケストラとの共演ライヴを披露しているが(筆者は09年の渋谷、12年のフジロックを体験)、方法は違えど、このコラボレーションも積み重ねてきたことでの感動がある。終わりに「ありがとう」と感謝を述べた深川氏はこれでお役御免。Takaさんと力強く握手を交わして去っていきました。

 その後は「Where We Begin」「Ashes in the Snow」と続き、「Everlasting Light」でライヴは締めくくられる。勇壮なフレーズに導かれ、まばゆいまでの光と至上の歓喜に満たされる最後は、何度体験しても感動的。終演後は、会場から感謝を込めた温かい拍手が送られます。その光景を少し照れ混じりの満足気な表情で見つめる4人。とても印象的でした。

 15年以上にも及ぶ誠実な表現の積み重ね、世界を渡り歩いてきた経験が凝縮された素晴らしいライヴは、こうして幕を閉じました。4月からは再びヨーロッパ・ツアーがスタート。音楽を通して生まれる喜びや感動を様々な人々と共有するために、MONOはこれからも世界を冒険し続ける。

—set list—
01. Recoil, Ignite
02. Unseen Harbor
03. Kanata
04. Pure As Snow(Trails of the Winter Storm)
05. The Hands That Holds The Truth
06. Where We Begin
07. Ashes in the Snow
08. Everlasting Light

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