【アルバム紹介】Momentum『Whetting Occam’s Razor』

タップできる目次

アルバム紹介

Whetting Occam’s Razor(2011)

   Plague Mass,、Light Bearer、Fall of Efrafaのメンバーが集結したバンドの1stアルバム。全15曲約52分収録。Light Bearerの最重要人物であるVo.Alexはこちらでも大活躍。

 スラッジ/ポストメタルの重い音塊を所々で轟かせていますが、Light BearerやFall Of Efrafaとは違った感触。全体的にクラストという要素が濃く出ている激しい作品です。

 カール・セーガンやその他の著名な思想家の言葉に影響されたといい、アート感覚に気を払っているような箇所もあります(ミドルナンバー#7やSEの#14など)。

 とはいえ重厚で鋭利なサウンドを主体に荒野を激走し、苛烈を極めていく。そして、アレックスの地を脅かす壮絶なる絶叫。

 例えるなら鉛のように重いハンマーを撃ち落とすような感触と、鋭い刃物のような切れ味が同居した感じでかなりの破壊力があります。あいさつ代わりの#1から威圧的なサウンドを繰り広げ、#2や#5といった曲でどんどんと加速。

 30秒しかない#8にしてもバンドの攻撃性を肌で感じる楽曲に仕上がっています。アコギから流れ出す哀愁がちょっとした凪と清涼をもたらしもするが、雪崩のように次々と送り込まれる激烈曲の数々に圧倒される。

 しかも#15のラストはかつてのFall Of Efrafaを思わせる超大なスケール。Alexの関わりを感じさせる美意識もまた良く、さすがの内容。His Hero Is Gone系の音が好みの方には胸熱な作品です。

メインアーティスト:momentum
¥1,500 (2024/03/23 01:09時点 | Amazon調べ)
お読みいただきありがとうございました!
タップできる目次