【アルバム紹介】Neil On Impression『L’oceano Delle Onde Che Restano Onde Per Sempre』

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アルバム紹介

L’oceano Delle Onde Che Restano Onde Per Sempre(2009)

   イタリアの大所帯ポストロック・バンドの3rdアルバム。Raeinのメンバーを擁したりする8人編成で、オーケストラのような荘厳さと華やかさを持ち合わせた好作。

 透明感のある美しいギターフレーズとリリカルなピアノが基軸となり、そこに伸びやかなトランペットや冷たくも儚い鉄琴、ストリングスが助力して豊かなドラマを生み出します。

 静と動のコントラストを描く感じですが、全編に渡って貫かれているのは見事な叙情性。キラキラと輝く世界が一面に広がっていくような楽曲群には心を奪われます。

 引き合いとしてはGY!BEやEITSといった大御所を出しますが、切迫感を持ってメランコリックに紡ぎあげられているし、大所帯から成るアンサンブルの妙、そして多彩な楽器を交えたことでの色彩感は鮮やか。

 ポストクラシカル風のピアノに管弦楽器が絡み、最後には轟音と共に巻き上げられていく#1は圧巻だし、テクニカルなポストロックを聴かせる#4はやはり多楽器からくるハーモニーが他バンドとは一線を画す。

 気品高い#8や壮大に展開する神聖な#10も印象的である。過去作は未だに聴いてないが、本作に収められた12曲約65分はインスト好きは避けて通れないという格言もぴったりの一枚。

メインアーティスト:Neil on Impression
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