AS MEIAS ‐‐Review‐‐

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国内のアンダーグラウンドシーンで活躍していたBluebeard、Kulara、There Is A Light That Never Goes Outのメンバーによって結成された4人組バンド。2007年のDon Caballeroとのカップリングツアーで俺は彼等の存在を知った。オルタナティブ/エモ/ハードコア/プログレが絶妙に混成したロックは聴き所が多く、十二分な輝きを放つ。2012年に解散。

レビュー作品

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AS MEIAS II

AS MEIAS Ⅱ (2010)

 2007年に2曲入りのシングル『Between the Lines Vol.3』を発表したものの、その後はライヴ活動以外に音沙汰の無かったAS MEIASの実に6年ぶりとなる2枚目のミニアルバム。『Between the Lines Vol.3』に収録された2曲の再録を含む全5曲入りとなっている。

 卓越した演奏技術に裏打ちされた複雑な展開に風通しの良い伸びやかなヴォーカルとメロディが乗る、という基本的な造りはそのまま。表面上のキャッチーさの強調と裏で蠢くテクニカルなサウンドをブレずに深く追及している。本作では、北欧のポリリズム破壊神・メシュガーを参照にしているそうで(インタビューで”Meshuggahにメロディがついたら、かっこいいだろうな”と語っている)、リフ&リズムはよりソリッドでトリッキーになった印象。ただ、そこから複雑を極めるわけではなく、やっぱり核となっている歌とメロディの美味スパイスが抜群の味付けをしていて、独特の叙情性と清涼感を有した形へと持っていっている。明快なメロディラインが幅広い間口を開放していて、なおかつマニアックな層にも支持される根の深い部分まで凝った音造りは、このバンドならではの個性。

 メシュガーの影響を色濃く感じさせるリフやテクニカルな造りにエモーショナルな表現力が合致した#3、攻撃的かつ入り組んでいく構成に頭が下がる#4といった曲が特に印象に残る。また、EP時よりも力強くなった#2、さらに美しく昇華されている歌もの叙事詩#5にも当然ながら、心を動かされる。5曲の収録ながら1曲の持つ情報量の多さに驚かされるし、キャッチーに結び付けていく手法は他のバンドと比べて群を抜いているといえるはず。ロックから派生した諸要素を吸収して巧みに引き出していくセンスの高さを伺わせ、陰陽・緩急・静動の絶妙なバランス感覚を成した本作は、”明確なヴィジョンの具現化、重なり・均衡の美学”を強く印象付ける0作品だと思う。6年待った甲斐は十二分にある力作だ。


ASMEIAS

AS MEIAS (2004)

 Bluebeard、Kulara、There Is A Light That Never Goes Outといった日本の激情系エモ/ハードコアの手だれ達が集結した新バンド、AS MEIASの5曲入りのデビューミニアルバム。

 メランコリックなツインギターが美しく絡み合い、地面から身体を浮きあげていくようなリズムと共に心地よく空の彼方へと飛翔していくインストナンバー#2「Flux」をライブで聴いたのをきっかけに惚れたこのAS MEIAS。清涼感すら感じる伸びやかなヴォーカル、穏やかで優しいメロディの波、表面的には門戸の広さを肌で感じると思う。っが、裏で複雑に練り上げていく構成が恐ろしい。随所に変拍子を平然と盛り込みつつ、歌と柔軟に溶け合っていく精密な音空間を実現している。このようにミクロの単位までキメ細かく造りこむことで浮かび上がるのは、叙情的な音像。エモ/ハードコアの核を携えながらも、エモーショナルかつキャッチーな引力を有す本作に引き込まれる人も多いはず。蒼い感傷を掻き立てながら迫りくる、有機的な温かさを持ったグルーヴには心が自然と熱を帯びる。

 もちろん、それを可能とする歴戦のバンドで培った個々の経験値と技術は当然ながら凄いが、メランコリックな響きに収斂させていくアンサンブルの妙は素晴らしい。#5のようにうねりを上げる轟音からテクニカルな展開へと持っていく曲も印象に残るが、抑制された音粒子を静かに静かに重ねながら優しく聴き手をほぐしていくかのような#3、#4といった曲が本作の”優れた叙情性”を演出しているように思う。変拍子を使ったちょい複雑な展開を軸足に置きながら、ここまでさらっと優しく心地よく聴かせる感じはMinus The Bearを個人的に思いだしたり。どこかしみじみとした哀愁や侘しさ、奥ゆかしさを感じさせる点も気に入っている。

 AS MEIASは各々のバックボーンの集約だけに決して留まらない。その言葉を軽々と超越する個性を早くも証明してみせた期待以上のデビュー作である。

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