【アルバム紹介】Balaclava『Crimes of Faith』

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アルバム紹介

Crimes of Faith(2011)

    ヴァージニア州のダーク・クラスト/スラッジ・メタルバンドのデビュー作。リリースは激重音楽の総本山Southern Lordから。

 ”Neurosis + His Hero Is Gone”という形容も一部でされているそのサウンドは猛々しく刺々しい。そして絶望的な重みも湛えています。

 基本はクラスト寄りのリフとスピード感が炸裂する凶暴なもので、そこに怒気のこもったガナリ系のデス声を問答無用で叩きつけていく。さらにはヘヴィなリフが鼓膜を蹂躙し、予想外にギターソロも繰り出したり、緩急をつけた構成力も随所に見られます。

 グルーヴで攻める曲とスピードで攻める曲を心得ているというか。それでも美しさの欠片も見えないが血が飛び散る光景は存分に浮かぶ。カオティック・ハードコアとスラッジとクラストがいい塩梅で組み合わさる。

 猛然としたテンションで攻めに攻める#1に始まって、作品のハイライトといえそうな9分40秒の#3「This City」はスラッジメタルで足元をぐらつかせながら絶望へ沈めていく。

 かと思えば#4ではスラッシュメタル張りのスピード感と血気盛んなブルータル・サウンドでぶっ飛ばす。しかもラスト#7では予想外にプログレッシヴな展開で鼓膜を圧殺し続けてジ・エンド。

 燃え尽きるテンションで掻き鳴らす過剰に殺気だった音塊に火をつけられる7曲36分、熱い!

メインアーティスト:Balaclava
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