baroque ‐‐Review‐‐

オサレ系の代表格とされるヴィジュアル系ロック・バンド。01年~04年と活動期間は短いながらも、ミクスチャーやシューゲイザーといった要素を押しだしたサウンドは、当時のシーンでは異色だった。2011年に再結成し、現在も活動中。


sug life

sug life(2004)

 オサレ系の元祖と評されることの多い、ヴィジュアル系バンドの1stアルバム。当時のV系シーンにとっては珍しいほどミクスチャー・ロックであり、シューゲイザーでもある作品で、00年代のV系を語る上で必ず出てくる重要なタイトルとされている。

 それこそ序盤はヒップホップやエレクトロ等へ意識が強く向いたミクスチャーで、シングルである#3「ガリロン」を中心にアッパーな曲調で攻勢をかけてくる。スクラッチやラップ調のヴォーカル、それに打ち込みがV系に挑戦的で挑発的な態度を取る#4「歪」なんて、よくぞこんな曲をやってみようと思ったかと感心するほど。巷ではDragon Ashじゃねえかとも言われているようだが、ラフな感覚で彼等らしいポップさを加味したミクスチャーに仕上げている点が非常にいい。

 中盤からは本作のもう一つの醍醐味であるシューゲイザーの要素が顔を出してくる。儚げな歌声の裏でノイジーなギターが響きわたる#6「ヒトのイロ」、甘美なメロディと柔らかな浮遊感に包まれる#7「exit」、本作でも特に胸を打つバラード#12「キャラメルドロップス」などはその筆頭だろう。ドリーム・ポップにも連なる温かさと心地よさが、作品に沁み渡っている。彼等がどこまで意図して作ったのかは定かではないにせよ、各ジャンルの旨味をここまで上手くまとめあげているんだから驚きは大きい。当時は、素行不良バンドとしか思えなかったんだけどね(苦笑)。

 ドラムンベースも飲み込んだ鋭利な感性と軽やかなポップ感の融合が光る#10「nutty a hermit」や#13「グラフィックノイズ」辺りもおもしろく、ヴィジュアル系シーンの異色のアルバムとして高く評価されているのにも納得する作品だ。なお彼等は本作を発表した数日後に、解散を表明。その後、怜と圭はkannivalismを始動した。しかしながら、2011年に本格的に活動を再開している。

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